黒の獅士

黒の獅士

『黒の獅士』は、永井豪とダイナミックプロによって1978年から1979年にかけて発表された日本の漫画作品です。講談社『週刊少年マガジン』に連載され、戦国時代を舞台にした壮大なストーリーと、忍者、武将、そして未来からのタイムパトロール隊員が入り乱れる独特な世界観が特徴です。

あらすじ

物語は天文13年（1544年）から始まります。伊賀忍者の頭領・百地三太夫の娘、小夜は毎夜悪夢にうなされていました。ある晩、何者かの襲撃を受け、小夜は身ごもります。三太夫は、生まれてくる子どもが魔王・織田信長を倒す天命を背負っていると告げられます。その子は天王獅子丸と名付けられ、出自を知らされぬまま下忍として育てられます。

美濃国主・斎藤道三に反旗を翻した斎藤義竜に仕える伊賀衆。一方、道三の元には不死身の怪物と恐れられている銅磨陣内が現れ、護衛となります。伊賀衆は次々と陣内に倒され、三太夫は陣内に対抗できる唯一の存在として獅子丸に期待を寄せます。戦いの背景には、過去の因縁と、白魔と呼ばれる存在の暗躍が潜んでいました。

登場人物

伊賀衆

天王獅子丸： 百地獅子丸とも呼ばれ、物語の主人公。出自を知らずに育ち、後に三太夫の名を継ぎます。
百地小夜： 獅子丸の母。
百地三太夫： 伊賀衆の頭領で、獅子丸の祖父。
赤座の十蔵： 伊賀流術者の名人。獅子丸の育ての親。
石川五エ門： 獅子丸より5歳年上の伊賀衆。
お夕： 獅子丸と姉弟のように育ちます。

甲賀衆

竜月小次郎： 始めは獅子丸と敵対しますが、後に共闘します。

武将勢力

織田信長： 物語における重要な人物。
銅磨陣内： 不死身の怪物として恐れられています。
斎藤義竜： 道三の長子。
斎藤道三： 美濃国主。

23世紀時間局

バーン馬野： タイムパトロール隊員。
ジミー・ロッカ： タイムパトロール隊員。
ユウキ隼： タイムパトロール隊員。OVA版では竜月隼として登場します。

黒の志士

ギリー： 司令官。
モーズ： 馬野が出会う最初の黒の志士。

白魔

白い宇宙における知的生命体。死んだ人間をサイボーグ化して利用します。

* 白魔王： 銀河星雲総司令官。

アニメーション

1992年にはOVA『時元戦国史 黒の獅士 陣内篇』が制作されました。渡部高志が監督を務め、原作の世界観を忠実に再現しています。

『黒の獅士』は、戦国時代を舞台にした壮大なストーリー、個性的なキャラクター、そして忍者、武将、未来人が入り乱れる独特な世界観が魅力の作品です。ぜひ一度、その世界に触れてみてください。

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