黒木ナルト

黒木ナルトのプロフィールと経歴

黒木ナルト（くろき なると）は、1998年10月8日生まれのブラジル人シンガーであり、本名は黒木ニコラス成人です。彼の祖父母は日本の宮崎県出身であり、彼自身は日系三世のブラジル人として、南米にルーツを持つ特異な背景を持っています。生まれ育ったのはブラジルのサンパウロ州サンロッケ市で、現在はアービングに所属しています。

来歴

黒木ナルトは、優れた歌唱力を持つ才能あるアーティストで、そのキャリアは早くもカラオケ大会からスタートしています。彼はABRAC（ブラジル全国カラオケ大会）やUPK（サンパウロ州カラオケ大会）などの大会に参加し、見事に優勝を果たしました。この成功は彼を「優勝嵐」と呼ばれるまでにしたのです。彼が獲得したメダルやトロフィーの数は180以上に達しており、カラオケでの経験は日本でプロの歌手としての挑戦をする際の大きな支えとなりました。

2016年11月、18歳の誕生日を迎えて日本へ渡ってきました。この移住のきっかけは、ブラジルで出会った日本人の高齢者によるスカウトであり、「日本で歌手になれる」との言葉に誘われ大学を辞めての来日でした。しかし、実際朽ちることのない期待とは裏腹に、彼はその高齢者に裏切られることになります。生活保護を受ける彼は、カラオケスナックでの仕事という名目で彼の元で生活することになり、デビューの話もなかったため、ナルトの日本での生活は困難を極めることになりました。

日本に来た当初は日本語も話せず、知人もいない状況で、数日間公園で過ごしたこともある彼。困難な生活の中、励ましを受けて何とか居候先を見つけ、日本語の勉強を始めました。歌の練習を続けながらコンビニやカラオケ店で働く日々が始まりました。その努力は実を結び、2018年にはテレビ東京の「THEカラオケ・バトル」のオーディションに通過。番組を通じての活躍により、複数のレコード会社からスカウトを受け、名実ともにデビューへとつながりました。ナルトは、来日したときには日本語が全く話せなかったものの、2年後のオーディションでは流暢に日本語を操る姿が見受けられ、その努力がはっきりと表れています。

彼はトリリンガルで、ポルトガル語、英語、日本語を扱い、スペイン語もヒアリングが可能です。

音楽スタイルとデビュー

彼は日本では演歌歌手としてデビューしましたが、デビュー曲はサンバの要素を取り入れた楽曲となっています。デビューの一ヶ月前からは、サンバに用いられる楽器である「パンデイロ」を練習し、ラジオでもその腕前を披露しています。

2020年4月8日にデビューを果たす予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で外出自粛が強いられ、デビュー直後に仕事がゼロになってしまいました。これはナルトにとって厳しい状況でありながらも、所属レーベルの徳間ジャパンでは期待の新人として注目を浴び続けています。しかし、彼はデビューから1カ月以上の間、人前で歌う機会がないという異例の状況を経験しています。

ディスコグラフィーとテレビ出演

ナルトは、CAPTURED（2020年）をはじめとする様々な楽曲をリリースしています。さらに、テレビ東京の「THEカラオケ・バトル」をはじめとした人気の音楽番組にも多数出演し、その才能を広く知らしめています。

彼はまた、BS12トゥエルビでの「うたマルシェ」やNHK BSプレミアムの「新・BS日本のうた」などでもアーティストとして出演し、多方面での活動を展開しています。ラジオではレギュラー出演をし、ファンとの交流を大切にする彼の姿勢が見えます。

結語

黒木ナルトは、ブラジルからやってきた多才なシンガーであり、困難を乗り越えた努力と情熱で成長を続けています。サンバ歌謡や演歌を融合させた独自のスタイルで、これからの活動に引き続き注目が集まることでしょう。

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