黒部電報電話局

黒部電報電話局の概要

黒部電報電話局（くろべでんぽうでんわきょく）は、富山県黒部市三日市に位置していた、日本電信電話公社および日本電信電話の電報電話局です。公社時代には、北陸電気通信局の下で運営されていました。1962年3月30日に、黒部郵便局、生地郵便局、石田郵便局の電気通信業務を受け継いで設立されました。オープン当初の加入者数は1291件で、当局にとって重要な大口利用者であった吉田工業が、局内の収益の約7割を占めるほどの影響力を持っていました。

1985年には民営化が行われ、黒部電報電話局としての名称はしばらく留保され、その後、同年の10月1日に宇奈月郵便局から電話加入や料金に関する簡易的な業務を引き継ぎました。しかし1989年4月1日以降は全国で電話局、電報電話局という名称が支店または営業所に改称されました。

設立と歴史

黒部電報電話局は、1962年の設立に際して、電話交換方式をクロスバー自動交換式に移行しました。また、黒部郵便局や生地郵便局などからの電話交換業務、和文電報の配達、国内および国際の欧文電報の受付と配達業務をはじめとした様々な業務が同局に集約されました。

設立から間もない1962年には、富山 - 魚津 - 黒部間で自動即時通話が開始されるなど、新たな取り組みが行われました。また、同年の3月31日には金沢電報局の加入局となり、電報の中継機械化が進められました。

1964年には、業務課と施設課という内部機構も整備され、より効率的な運営が図られました。同年には生地町飯沢に生地分室も設けられました。1970年代には、宇奈月浦山郵便局における電話交換業務を黒部電報電話局に移行し、管轄エリアの業務再編が進められました。

1985年の日本電信電話公社の民営化を経て、正式に日本電信電話株式会社が設立され、数々のサービスが民間主導で展開されるようになりました。これにより、電報電話局としての形態は変わりましたが、地域の通信サービスの重要な拠点としての役割は変わらず存在し続けました。

今後の展望

現在、黒部電報電話局は歴史の舞台裏として存在していますが、情報通信技術の進化に伴う新たなニーズに応じてサービスの形態は変化し続けています。今後も地域のコミュニケーションの基盤として、自動化やデジタル化が進む中で、新たな価値を提供できるような取り組みが期待されています。

まとめ

黒部電報電話局は、設立以来地域の通信インフラとして重要な役割を担ってきました。民営化を経ても、その機能性と地域貢献の姿勢を維持しながら、今後の発展が期待されます。

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