龍星座の紫龍

龍星座の紫龍（ドラゴンのシリュウ）

『聖闘士星矢』に登場する人気キャラクター、龍星座の紫龍について解説します。作中では主に「ドラゴン紫龍」と呼ばれ、アニメの公式表記もこちらが用いられています。

来歴

紫龍は、星矢たちと同じく、グラード財団総帥・城戸光政の非嫡出子の一人として生まれました。中国の廬山五老峰にて、黄金聖闘士・天秤座の童虎（老師）に師事し、5年間の厳しい修行を経て、奥義「廬山昇龍覇」を体得。龍星座の聖衣を得て聖闘士となります。

当初は師の教えを試すために戦いに身を投じていましたが、アルゴルとの戦いで視力を失ったことをきっかけに、聖衣を返上し五老峰で生涯を終えようと考えます。しかし、聖域の異変を知り、再び戦いの場へ。

誰よりも友情に厚く、正義感に燃える紫龍は、十二宮での山羊座のシュラとの戦いで、「自分たちのような不幸な子供たちがいなくなるなら」と、自らの命と引き換えに奥義「廬山亢龍覇」を放ちます。しかし、シュラは紫龍を助けるため、自身の黄金聖衣を彼に託し地上へ送り返します。

NEXT DIMENSION

続編『聖闘士星矢 NEXT DIMENSION 冥王神話』では、紫龍は幼馴染の春麗と共に、捨て子の赤ん坊を翔龍と名付け育てながら農業に勤しんでいます。氷河から星矢を救うための共闘を持ちかけられますが、一度は拒否。しかし、斗馬との対峙を経て、星矢救出を決意し、龍星座の聖衣を身にまとい再び戦いへと身を投じます。過去へタイムスリップし、天秤宮で若き日の童虎と対決する場面も描かれています。

聖闘士星矢Ω

『聖闘士星矢Ω』では、紫龍は春麗との間に実子・龍峰をもうけています。過去の戦いの影響で五感を失っており、小宇宙を通じてのみ他人との交流が可能です。ドラゴンの聖衣は龍峰に譲り、自身は天秤座の黄金聖衣を受け継ぎます。後に五感を取り戻し、新たな戦いを予見して龍峰を再び鍛え上げ、自身も天秤座の黄金聖闘士としてパラスベルダへ赴きます。

人物像

誠実で勤勉、思慮深く落ち着いた性格で、聖闘士の中でも重要な存在として認識されています。義理堅く、腰まで伸びた黒髪が特徴的な美少年です。初期アニメでは筋肉質な体型で描かれることが多かったものの、公式設定では全聖闘士の中で最も痩身です。

師である童虎からは、聖闘士としての闘い方だけでなく、「生きる」という根本的なことを教わりました。五老峰は、紫龍にとって聖闘士となった後でも安らぎの場所であり、春麗との間には深い愛情が育まれています。

攻守のバランスが取れた聖闘士であり、回避能力にも優れています。連続攻撃よりも一撃必殺の技を多く持ち、敢えて聖衣を脱ぎ捨てて自らを追い込むことで小宇宙を高めます。小宇宙が極限まで燃え上がると、背中に龍の姿「龍紋」が浮かび上がります。これは、天秤座の聖闘士としての資格の証とされています。

必殺技

廬山昇龍覇（ろざんしょうりゅうは）: 廬山の大瀑布を逆流させるほどの、紫龍最大の奥義。アッパーカットで強力な拳を放ちます。全身の力を込めるため、心臓がガラ空きになるという弱点があります。
廬山龍飛翔（ろざんりゅうひしょう）: 龍の闘気を全身に纏い、相手に突進する技。
廬山百龍覇（ろざんひゃくりゅうは）: 童虎から受け継いだ技。無数の龍の姿をした小宇宙を放ちます。
廬山亢龍覇（ろざんこうりゅうは）: 相手を羽交い絞めにして、全小宇宙を爆発させ、超高速で飛び上がり消滅させる禁じ手。自身も命を落とす危険な技です。
* 聖剣（エクスカリバー）: 山羊座のシュラから受け継いだ技。鋼のように鋭い手刀で、あらゆるものを両断します。

紫龍は、その誠実さと正義感、そして友情を大切にする心で、多くのファンを魅了し続けています。

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