＃who am I

who am I：記憶喪失のインフルエンサーが真実を追うサスペンスドラマ

2023年3月、フジテレビ系で放送された連続ドラマ『#who am I』は、記憶喪失の女子大生インフルエンサーが自身のSNSアカウントを手がかりに、過去の謎を解き明かしていくサスペンスです。主演を務めたのは、本作で連続ドラマ単独初主演となった関水渚。彼女が演じる主人公・青井茜は、何者かに突き落とされたことで記憶を失ってしまいます。

茜は人気インフルエンサーとしてSNSで多くのフォロワーを抱えていました。記憶を失った彼女に残されたのは、自身のSNSアカウントのみ。投稿された写真や動画、そしてフォロワーとのやり取りから、少しずつ過去の記憶を取り戻していく過程が丁寧に描かれています。しかし、明らかになるのは、複雑で危険な人間関係。親友だと思っていた人物、恋人として付き合っていたとされる男、そして家族やSNS上の友人たち。それぞれに秘密があり、茜の記憶を取り戻す旅は、予想外の展開へと進んでいきます。

ドラマは、茜を取り巻く様々な人物像を克明に描写することにより、サスペンス要素を盛り上げています。

まず、茜の高校時代からの親友を名乗る池上ゆあ（森田想）。彼女は茜の記憶を取り戻す助けとなるのか、それとも邪魔をする存在なのか、視聴者を揺さぶる存在感を持っています。

次に、半年前から茜と内緒で交際していたと主張する和久井陽（濱正悟）。彼は誠実な恋人なのか、それとも事件に関係している人物なのか、その真意は最後まで不明瞭です。

そして、茜の妹である青井日葵（三浦理奈）や母である青井幸恵（遊井亮子）。家族は事件の真相を知る重要なカギを握っているかもしれません。

さらに、茜のSNSに登場する友人たちも、それぞれが事件に関わっている可能性があります。中田麻友（工藤美桜）は、和久井陽の彼女だと名乗る人物。佐山カンナ（川口ゆりな）や上村愛（新田さちか）、そして人気インフルエンサーである三井杏里（マーシュ彩）と佐久間那由多（園田祥太）も、複雑な人間関係の糸を複雑に絡ませています。

ベテラン刑事の安藤利信（赤ペン瀧川）は、茜の記憶を取り戻すため、そして事件の真相解明のために奔走します。彼の捜査によって、徐々に事件の全貌が明らかになっていきますが、それは同時に、茜自身の意外な過去をも浮き彫りにします。

全話を通して、茜は自身の記憶を取り戻すだけでなく、自分自身のアイデンティティを問い直していくことになります。インフルエンサーとしての顔、友人としての顔、恋人としての顔、そして家族としての顔。それぞれの顔の裏に隠された真実、そして事件の真相とは一体何なのか。

『#who am I』は、記憶喪失というミステリアスな設定と、複雑に絡み合う人間関係、そして予想外の展開で視聴者を最後まで魅了するサスペンスドラマです。記憶喪失の主人公が、自身のアイデンティティと事件の真相を追い求めていくスリリングなストーリーは、見終わった後も余韻を残す、見応えのある作品となっています。

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