10-ten-

『10-ten-』（テン）は、日本のJ-POPグループ、ET-KINGが2015年にリリースしたリミックスアルバムです。本作は、ユニバーサルミュージックより発売されました。

このアルバムは、ET-KINGがグループ結成から10年という記念すべき節目を迎えたことを祝して企画された作品です。彼らがこれまでに発表してきた楽曲の中から、リスナーに親しまれ、グループの歩みを象徴する代表曲10曲を厳選。これらの楽曲を、国内外の様々な音楽シーンで活躍する著名なアーティストやクリエイターたちが、独自の感性とスタイルでリミックスしました。原曲のメロディーやメッセージ性を尊重しつつも、各リミキサーの個性が光る新たなサウンドへと生まれ変わらせることを試みています。

本作の最大の特徴は、参加リミキサー陣の豪華さとジャンルの多様性にあります。ハウスミュージックのSTUDIO APARTMENT、人気のターンテーブリストであるDJ MAYUMI、J-POP界のヒットメーカー亀田誠治、クリエイティブチームJARCP (Just A Robber Creative Partners)、デリカテッセンのHyoutan、プロデューサーとしても評価の高いKZ & EVISBEATS、mihimaru GTのmitsuyuki miyake、BAGDAD CAFE THE trench town、そしてメンバーであるDJ BOOBY自身とReggae Disco Rockersなど、バラエティ豊かな顔ぶれが揃いました。彼らそれぞれの持ち味を活かしたリミックスにより、ロック、ヒップホップ、レゲエ、エレクトロニックなど、幅広い音楽性がアルバムに凝縮されています。

また、『10-ten-』は単にリミックスされた楽曲を並べただけでなく、アルバム全体を通して楽しませる工夫が凝らされています。DJ、ラジオパーソナリティとして知られるピストン西沢が特別にリミックスを手掛けた「愛しい人へ -SPECIAL REMIX-」がボーナストラックとして収録され、アルバムの聴きどころの一つとなっています。加えて、ET-KINGのステージでもおなじみの、メンバーであるコシバKENがプロデュース・脚本・出演を務めた「コシバの小芝居」と題されたスキット（コント）が曲間に収録されており、アルバム全体にユーモアとストーリー性をもたらし、ET-KINGらしいエンターテイメント性を高めています。

アルバムに収録されている楽曲とそのリミキサーは以下の通りです。

ギフト STUDIO APARTMENT Remix … Remixed by STUDIO APARTMENT
ドーナッツ DJ MAYUMI REMIX … Remixed by DJ MAYUMI and Yusuke Sasaki
愛しい人へ ～クレオパトラ ver.～ … Remixed by 亀田誠治
今 JARCP Remix … Remixed by JARCP (Just A Robber Creative Partners)
たいまつ Soul Brother Remix … Remixed by Hyoutan from デリカテッセン
大阪にどつかれて Pray with us Remix … Remixed by KZ & EVISBEATS
晴レルヤ blue-floor REMIX … Remixed by mitsuyuki miyake from mihimaru GT
Beautiful Life BAG Foundation REMIX … Remixed by BAGDAD CAFE THE trench town
さよならまたな ほろ苦mix … Remixed by DJ BOOBY from ET-KING
ふたりの歌 Reggae Disco Rockers Remix … Remixed by Reggae Disco Rockers
愛しい人へ -SPECIAL REMIX- … Remixed by ピストン西沢 (Bonus Track)
“コシバの小芝居” Produced by コシバKEN (Skit/Interlude)

これらのリミックスされた楽曲群とユニークな構成要素により、『10-ten-』はET-KINGの10年間の音楽活動を振り返ると同時に、彼らの音楽が持つ新たな可能性を提示する作品となっています。ファンにとっては懐かしい楽曲の新鮮な一面を発見する機会となり、初めてET-KINGの音楽に触れるリスナーにとっても、多様なサウンドを通して彼らの魅力を知ることができる入門編としても機能するでしょう。結成10周年を経てなお、進化し続けるET-KINGの意欲的な姿勢が感じられる、聴き応えのある一枚です。

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