10min.コンピューター

『10min.コンピューター』は、1994年4月4日から1996年3月14日までNHK教育テレビジョンで放送されていた、中学生・高校生を対象とした学校放送番組です。教科は「情報」で、当時、急速に普及し始めたコンピュータに関する基礎知識や、具体的な操作方法を丁寧に解説していました。

番組では、工学博士であり東京電機大学教授の三谷政昭氏が、専門的な立場からコンピュータの仕組みや原理を解説しました。また、高橋佐知氏が、視聴者にとって分かりやすい言葉で解説をサポートし、番組の進行役を務めました。この二人の出演者の組み合わせにより、専門的な内容を一般の視聴者にも理解しやすいように工夫されていました。

番組の主な内容は、コンピュータの基本的な構造、ソフトウェアの役割、そして具体的なプログラミングの初歩など多岐にわたりました。当時の最新のコンピュータ技術や情報社会の動向も取り上げ、視聴者がコンピュータをより深く理解し、情報化社会で活躍するための基礎を築くことを目指していました。

放送時間は、学校の授業時間に合わせて設定されており、多くの学校で教材として活用されました。先生方が授業で取り上げやすいように、番組の内容はカリキュラムに沿って構成されていました。また、番組の内容を補完するテキストも配布され、生徒たちの学習をサポートしました。

「10min.コンピューター」は、コンピュータがまだ一般家庭に普及し始めたばかりの時代に、中高生がコンピュータに触れる最初のきっかけとなる重要な番組でした。この番組を通じて、多くの学生がコンピュータに興味を持ち、後の情報社会を支える人材へと成長していきました。この番組は、情報教育の黎明期において重要な役割を果たしたと言えるでしょう。

番組の公式サイトは残っていませんが、NHKのアーカイブであるNHK放送史には番組の情報が残されており、番組の内容や当時の社会情勢を知ることができます。

外部リンク

10min.コンピューター - NHK放送史

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