10の秘密

『10の秘密』

『10の秘密』は、2020年1月から3月まで、関西テレビが制作し、フジテレビ系列で放送されたサスペンスドラマです。全10回のシリーズで、主演は俳優の向井理氏が務めました。本作は、後藤法子によるオリジナル脚本で、元建築士の父親が直面する娘の誘拐事件とその背後に潜む人々の秘密を描いています。通称「ひみ10」として親しまれています。

あらすじ

物語の中心となるのは、シングルファーザーの白河圭太です。彼は、14歳の娘・瞳と2人三脚で日常を過ごしています。しかし、ある日、突然瞳が誘拐されてしまいます。圭太は犯人からの電話で「3日以内に元妻・由貴子を探せ」と命じられます。この予想外の出来事は、圭太と彼の家族、さらにはその周りの人々を巻き込む大騒動へと発展していくのです。

警察に通報したものの、瞳は家出人とされ、想像以上に事態は深刻です。圭太は自宅に戻った後、再び犯人から連絡を受け、彼らが息子と元妻の動きをしっかりと見張っていることに気付かされます。時間が経つにつれ、圭太は妻との過去や周囲の人々が抱える秘密が次々と明らかになっていくのです。

登場人物

• - 白河圭太（向井理）：39歳の主人公。元一級建築士で、娘の瞳を育てるシングルファーザーです。妻の由貴子との別れを経て、父としての生活を大切にしています。

• - 仙台由貴子（仲間由紀恵）：圭太の元妻で、帝東建設の顧問弁護士。仕事に強い情熱を持ち、家庭を犠牲にしてしまった経緯があります。

• - 白河瞳（山田杏奈）：圭太と由貴子の14歳の娘。両親の離婚後、父と共に穏やかに生活していますが、誘拐事件が彼女の運命を大きく変えることになります。

その他にも、圭太の近所に住む保育士や音楽大学に通う学生、建設会社の社員など、物語を彩る多彩なキャラクターが登場し、彼らの秘密が物語の進行とともに明らかになっていきます。

制作と音楽

本番組の脚本を手がけた後藤法子さんは競馬ファンであり、登場人物の名前には競馬の騎手名が使われているというユニークな特徴があります。音楽は林ゆうきさんと橘麻美さんが担当し、主題歌は秋山黄色の「モノローグ」、オープニングテーマは女王蜂の「BL」が使用されています。

放送中、ドラマ内に登場した建築物の名称が現実のマンションブランド名と似ていたため、制作側は謝罪を行い、該当シーンを修正する措置を講じるなどのトラブルもありました。また、物語は本編終了後に配信されたチェインストーリー「隠された鍵」にも引き継がれ、多くの視聴者に関心を持たせました。

『10の秘密』は、サスペンスと人間ドラマが見事に融合した作品であり、視聴者に緊張感と感動を与える物語として高い評価を得ました。

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