13路盤プロアマトーナメント

13路盤プロアマトーナメント

13路盤プロアマトーナメントは、日本棋院が主催する囲碁の非公式棋戦です。この大会は、19路盤が主流の囲碁界において、より手軽に楽しめる13路盤の普及を目指して開催されました。

クラウドファンディング13路盤選抜プロトーナメント戦

設立の経緯・目的

従来、囲碁の対局は19路盤で行われるのが一般的でした。13路盤や9路盤は、初心者が使うものと認識されることが多かったのです。しかし、13路盤は盤が小さいため対局時間が短く、19路盤と同じような定石が使えるというメリットがあります。

「クラウドファンディング13路盤選抜プロトーナメント戦」は、株式会社きっずファイブ代表の政光順二氏が発起人となり企画されました。政光氏は、19路盤の難易度や対局時間の長さが、囲碁の競技人口減少の一因になっていると考えました。そこで、より手軽な13路盤を普及させることで、囲碁の魅力を広めようとしたのです。

この棋戦の開催にあたり、日本棋院副理事長の山城宏氏は、「13路盤は19路盤に比べて対局時間が短く、観戦もスリリングで面白い」と述べています。また、プロ棋士の張栩氏も、13路盤は短時間で打てるだけでなく、棋力向上にも繋がると評価しています。

クラウドファンディングの実施

2014年5月から8月にかけて、クラウドファンディングサイトReadyforで資金調達が行われました。支援者には、棋士選抜の投票権や、大盤解説会への参加権などの特典が用意されました。目標金額は300万円でしたが、最終的に251名から384万9000円が集まり、棋戦開催が決定しました。

棋戦の仕組み

出場棋士は、支援者の投票で選ばれた8名で、トーナメント戦を行います。持ち時間は一手30秒の秒読みと、1分単位の考慮時間10回（NHK杯方式）。コミは6目半です。優勝賞金は40万円、準優勝は20万円で、非公式棋戦として行われました。

対局の様子はニコニコ生放送で配信され、解説はマイケル・レドモンド氏らが担当しました。対局映像は、後に日本棋院のYouTubeチャンネルでも公開されました。

13路盤プロアマトーナメント

クラウドファンディング13路盤選抜プロトーナメント戦の成功を受け、より発展した「13路盤プロアマトーナメント」が開催されることになりました。この大会は、日本棋院の「100周年ビジョン」の一環として、13路盤の普及や、アマチュア・コンピュータとの対局を促進する目的で開催されました。

クラウドファンディングの実施

クラウドファンディングは、前回の大会を踏襲した形で行われました。支援者には、棋士投票権や、大盤解説会への参加権などの特典が提供されました。目標金額350万円に対し、355万4千円の資金が集まり、棋戦は無事開催されました。

棋戦の仕組み

前回のトーナメントで決勝に進出した石田芳夫氏と高尾紳路氏は、本戦シードとなりました。また、支援者投票による選出枠や、アマチュア・コンピュータの出場枠が設けられました。その他の枠は、出場希望棋士による予選で争われました。

予選は2016年5月31日に行われ、本戦は7月2日から9日にかけてネット対局場の幽玄の間で実施されました。準決勝以降は、日本棋院会館で大盤解説付きで行われました。

持ち時間は予選が一手30秒の秒読みと1分単位の考慮時間5回、本戦は10回。コミは6目半。優勝賞金は60万円で、非公式棋戦として開催されました。

結果

アマチュア・コンピュータ予選には、Zen、Aya、CGI Go、Rayの4つのプログラムが出場しましたが、いずれも予選で敗退しました。石田芳夫氏が、前回の大会に引き続き優勝を果たしました。

まとめ

13路盤プロアマトーナメントは、クラウドファンディングによって実現した、ユニークな囲碁の棋戦です。13路盤の普及を目指し、プロ棋士だけでなく、アマチュアやコンピュータも参加することで、囲碁の新たな可能性を示しました。

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