1765年の相撲

1765年（明和2年）の相撲界は、江戸、大坂、京都といった主要都市を中心に、年間を通して様々な場所で興行が開催された年でした。それぞれの場所で異なる特徴が見られ、当時の相撲文化を深く知ることができます。

各場所の詳細

3月場所（江戸相撲）

興行場所: 神明社地
日程: 4月25日（旧暦3月6日）より、晴天8日間興行

この場所は、江戸における春の相撲興行として、神明社の境内で開催されました。当時の江戸の相撲は、地域の人々の娯楽として大変な人気があり、この場所も多くの観客で賑わったことでしょう。神社の境内という場所が、当時の相撲興行の様子を今に伝えます。

5月場所（大坂相撲）

興行場所: 堀江
日程: 晴天10日間興行

大坂での相撲興行は、堀江という場所で行われました。堀江は当時、商業が盛んな地域であり、多くの人々が集まる場所でした。10日間という長期間の興行は、相撲が地域の人々にとって重要な娯楽であったことを示しています。力士たちの熱戦が、この地で繰り広げられたことでしょう。

6月場所（京都相撲）

興行場所: 二条川東

京都では二条川の東側が相撲の舞台となりました。京都は古くから文化の中心地であり、相撲もまた、この地で独自の発展を遂げていました。二条川という場所が、この場所の歴史的な背景を物語っています。この場所での興行は、京都の住民にとって特別なイベントであったと考えられます。

8月場所（大坂相撲）

興行場所: 難波新地
日程: 9月19日（旧暦8月5日）より興行

大坂では、8月にも相撲興行が行われました。難波新地は、当時、新しく開発された地域であり、相撲興行が新しい地域の活性化に寄与したと考えられます。この時期の相撲は、夏の暑さを吹き飛ばすような力士たちの熱気が感じられるものであったでしょう。

8月場所（京都相撲）

興行場所: 祇園北林

京都では、8月にも別の場所で相撲興行が行われました。祇園北林という場所は、京都の歴史的な地区であり、この場所での興行は、地域の文化的な活動の一環として行われたと考えられます。祇園という地名が、この場所の格式を物語っています。

10月場所（江戸相撲）

興行場所: 深川八幡社地内

江戸での相撲は、深川八幡社の境内で開催されました。この場所は、江戸の東部に位置し、多くの人々が訪れる場所でした。神社の境内での相撲興行は、神事としての側面も持っており、地域の文化と深く結びついていました。

11月場所（江戸相撲）

興行場所: 深川八幡社地内
日程: 11月26日（旧暦10月14日）より、晴天8日間興行

深川八幡社では、11月にも相撲興行が行われました。10月場所と同じ場所での開催であり、この時期の相撲は、秋の深まりと共に、多くの観客を集めたことでしょう。

まとめ

1765年の相撲界は、江戸、大坂、京都という三大都市を中心に、年間を通して活発な興行が行われた年でした。それぞれの場所が持つ歴史的背景や、相撲興行の場所、日程から、当時の相撲文化と社会の様子を垣間見ることができます。これらの場所は、力士たちの勇壮な姿や、地域の人々の熱狂を今に伝える貴重な記録と言えるでしょう。

参考文献

酒井忠正『日本相撲史 上巻』ベースボール・マガジン社、1956年6月1日。

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