1786年の相撲

1786年の相撲界の動向

1786年（天明6年）は、相撲界にとっても様々な出来事があった年です。この年に行われた相撲の興行を中心に、当時の相撲の状況を詳しく見ていきましょう。

江戸相撲の興行

1786年の江戸相撲では、以下の2回の興行が確認されています。

3月場所
興行場所：浅草御蔵前八幡
日程：4月25日（旧暦3月27日）より、晴天10日間

春の訪れとともに、浅草御蔵前八幡を舞台に開催されたこの場所は、多くの観客で賑わったことでしょう。当時の相撲は、単なるスポーツとしてだけでなく、庶民の娯楽として、また地域のイベントとしても重要な役割を果たしていました。

11月場所
興行場所：浅草蔵前八幡境内
日程：12月27日（旧暦11月7日）より、晴天10日間

年末の慌ただしい時期に行われたこの場所も、多くの相撲ファンが訪れたと考えられます。江戸の相撲は、当時の人々の生活に深く根付いていたことが伺えます。

大坂相撲の興行

一方、大坂相撲では、以下の1回の興行が確認されています。

8月場所
興行場所：難波新地
日程：8月26日（旧暦8月3日）より興行

夏の終わりに行われたこの場所は、江戸とはまた異なる雰囲気の中で開催されたことでしょう。大坂の相撲は、その土地柄から、江戸とは異なる特色を持っていたと考えられます。

1786年の相撲界のまとめ

1786年の相撲界は、江戸と大坂を中心に、定期的に興行が開催され、人々の娯楽として楽しまれていました。場所の開催時期は、現在とは異なり、旧暦に基づいて行われていたことがわかります。また、興行場所は、神社や寺院の境内など、地域の人々が集まる場所が選ばれていました。これらの場所は、相撲興行だけでなく、地域コミュニティの形成にも重要な役割を果たしていたと考えられます。

参考文献

酒井忠正『日本相撲史 上巻』ベースボール・マガジン社、1956年6月1日。

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