18式魚雷

18式魚雷（ひとはちしきぎょらい）について

18式魚雷は、日本の防衛装備庁が手掛け、海上自衛隊に配備されている新型の魚雷です。この魚雷は、防衛省技術研究本部によって開発され、G-RX6という名称で知られています。前モデルである12式短魚雷（G-RX5）に続くものであり、新たな技術の導入により、戦術上の優位性をもたらしています。

概要

この魚雷の開発は、平成24年度から始まりました。18式魚雷は89式長魚雷の後継機として設計されており、さまざまな魚雷防御手段に対する対応力の向上を目指しています。また、深海域だけでなく、音響環境が複雑な沿海や浅海域でも目標を探知し攻撃する能力も兼ね備えています。

18式魚雷は有線誘導が可能で、攻撃対象には水上艦艇と潜水艦の両者が含まれます。この魚雷には、目標の形状を識別するための音響画像センサーが搭載されているため、囮との区別を行うことができます。さらに、アクティブ磁気近接起爆装置が搭載され、囮の特定に効果的であり、最適なタイミングで爆発を引き起こすことが可能です。

開発時には、89式魚雷の部品が活用されており、動力機関も一部引き継がれています。試験段階では、オットー燃料IIが使用されました。本体の開発には約94億円の経費がかかっています。2022年2月までの納入を目指し、平成31年度には取得予算が計上されていました。

後継魚雷の開発

18式魚雷の後継機として、静粛型動力装置を搭載した魚雷の開発が進められています。この新型の動力装置は、タービン方式を採用し、魚雷の航走時のノイズを低減させることを目的としています。この改良により、攻撃目標が被攻撃を察知する時間を遅らせ、効率的に攻撃が可能となります。

静粛型魚雷の開発は、平成23年度から始まり、特に雑音低減技術や動力装置の静粛化技術の研究が行われました。さらに、平成30年度から令和4年度にかけては、新たな静粛型動力装置を搭載した魚雷の開発も進められました。最新の令和5年度予算では、18式魚雷よりも動力部を静粛化した魚雷の取得に向けて86億円の予算が計上されています。

結論

18式魚雷は、防衛装備庁が開発した海上自衛隊のための先進的な武器であり、その高い探知能力と静粛性は、現代の海洋戦略において重要な役割を果たします。新たな技術の導入を通じ、海上の安全を守るための力強い手段となっています。

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