1872年の相撲

1872年の相撲界の動向

1872年（明治5年）は、相撲界にとって重要な出来事がいくつかありました。この年、明治天皇の天覧相撲が初めて開催されたほか、各地で相撲興行が盛んに行われました。以下に、その詳細を解説します。

天覧相撲

1872年7月11日（旧暦6月6日）、明治天皇が大阪に行幸された際、滞在先の造幣寮にて天覧相撲が開催されました。この天覧相撲では、54番の取組が行われました。天皇が観覧する中での相撲は、関係者にとって非常に名誉なことであり、相撲の歴史においても特筆すべき出来事でした。

相撲興行

1872年には、東京相撲、京都尾坂合同相撲、大阪相撲が各地で開催されました。それぞれの場所の詳細を以下に示します。

11月場所（東京相撲）
興行場所: 本所回向院
日程: 1月2日（旧暦11月22日）より晴天10日間

3月場所（京都尾坂合同相撲）
興行場所: 拝領地

4月場所（東京相撲）
興行場所: 本所回向院
日程: 5月13日（旧暦4月7日）より晴天10日間

7月場所（大阪相撲）
興行場所: 難波新地
日程: 10日間

11月場所（東京相撲）
興行場所: 本所回向院
* 日程: 12月22日（旧暦11月22日）より晴天10日間

これらの興行場所は、当時の相撲の人気を物語っており、多くの観客が訪れたと考えられます。特に、東京の本所回向院は、この時期の相撲興行の中心的な場所でした。各場所の日程は旧暦に基づいており、晴天の日に興行が行われるという特徴がありました。

まとめ

1872年は、明治天皇による天覧相撲の開催と、各地での相撲興行の活況が目立った年でした。これらの出来事は、当時の相撲の人気と社会的地位を示すものであり、相撲の歴史を語る上で重要な要素となっています。参考文献として、酒井忠正氏の『日本相撲史 中巻』が挙げられます。この資料は、1872年の相撲界の出来事をより深く理解する上で役立つでしょう。

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