1952年の相撲

1952年の相撲界の出来事

1952年は、日本の相撲界において多くの重要な出来事があった年です。この年、全日本相撲選手権大会が初めて開催され、福岡市出身の影山信雄が初代アマチュア横綱として名を馳せました。影山は1947年度の学生横綱でもあり、史上初の二大タイトルを持つ力士となりました。

大相撲の進展

この年の1月には、巣鴨拘置所でA級戦犯のための慰問大相撲が行われました。春場所は蔵前仮設国技館で15日間にわたり開催され、かつての力士幟が復活し、弓取り式も連日にわたって行われることとなりました。また、民間放送としてラジオでの相撲実況中継も初めて実施され、この日は相撲ファンにとって記念すべき瞬間となりました。

格闘界の変革ともいえるこの年、元大関である佐賀ノ花が引退し、年寄二所ノ関として新たな道を歩み始めることになりました。また、優勝パレードがオープンカーで正式に行われるようになり、その流れが先駆けとなりました。これは前年に東富士が私的な方法で優勝パレードを行なったことに触発された結果でもあります。

名古屋場所の結果と順調な流れ

名古屋準本場所は3月に開催され、横綱羽黒山が優勝を果たしました。4月には、両国国技館の接収が解除されたことで、相撲界が一層活気を取り戻しました。5月の夏場所でも再び蔵前仮設国技館での開催となり、秋場所も同様の場所で行われました。特に、9月の秋場所では土俵の四本柱が撤去され、吊り屋根に4色の房が下げられるなど、装飾にも新しい試みがありました。栃錦は技能賞を連続5回獲得し、通算9回目の受賞も果たしました。

10月には、栃錦が大関に昇進することが決定し、喜びの声が上がりました。また、明治神宮奉納の全日本力士選手権大会も復活し、横綱千代ノ山の優勝で幕を閉じました。11月には東富士と朝潮らによる沖縄初巡業が行われ、多くのファンの注目を集めました。

高まり続ける期待と悲しい別れ

この年には、力士の誕生がいくつかあり、特に隆の里俊英（後の第59代横綱）の誕生が注目されました。若い力士たちが今後の相撲界の発展を担っていく期待が高まる中で、相撲界では数名の力士が亡くなる悲しい出来事もありました。宇都宮新八郎や太刀光などがその名を残し、彼らの活躍は後の力士たちに影響を与えることになりました。

これらの出来事により、1952年は相撲界の新たな幕開けを象徴する年となりました。多くの進展や発見があったこの年、相撲ファンにとって忘れられない年となったことでしょう。相撲の歴史における重要な一ページとして、以後も語り継がれることでしょう。

もう一度検索