1957年自由民主党総裁選挙

1957年自由民主党総裁選挙の詳細

1957年3月21日に実施された自由民主党総裁選挙は、同年に石橋湛山が辞任したことを受けた選挙です。この選挙は、当時の総理大臣である石橋が病気により職務を遂行できなくなった結果、岸信介外務大臣が内閣総理大臣臨時代理に指名されたことから始まりました。石橋は前年12月に総裁に選出され、内閣総理大臣に就任したばかりでしたが、病状の悪化が彼の辞任を招きました。

石橋内閣は1957年2月25日に総辞職し、同日に岸信介が国会での首班指名により第56代内閣総理大臣に就任しました。これに伴って開催されたこの総裁選は、岸の政権運営に対する信任を問うものとして、重要な意味を持つこととなりました。特に、この選挙は岸が内閣総理大臣に就任した後の実施であったため、事実上は岸の政策や指導力に対する党内の評価を測る場とされていました。

選挙の詳細

本総裁選は、自由民主党の第4回党大会において実施されました。選挙制度は決選投票制まで含まれる公選規程に基づき、党所属の国会議員および都道府県支部連合会の地方代議員が有権者として参加しました。投票は秘密投票、単記投票の方式で行われ、1票制が採用されましたが、実際の票数は正確には不明な点が多いです。

立候補制がなく、現職の岸に対する信任投票という性質が強いため、選挙活動は非常に限られました。選挙結果として、岸信介が新たに第3代総裁に選出され、これにより彼の政権が本格的にスタートしたこととなります。

結果と影響

1957年自由民主党総裁選挙の重要な点は、石橋湛山の辞任により、内閣総理大臣が急遽交代したことで、選挙の性質が岸への信任に偏ったことです。この選挙を通じて、岸信介の指導の下で自由民主党がどのように進むかの方向性が示されることとなり、今後の政治の行方に大きな影響を与える結果となりました。

また、総裁選から73年後の1972年の第12回総裁選まで、立候補制が導入されない状態が続いたため、自由民主党における意思決定の過程や候補者選びの仕組みについても今後の課題として浮かび上がることになります。こうした歴史的な背景を理解することが、自由民主党の成り立ちやその後の日本政治を考える上で重要な要素となります。

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