1962年のバレーボール

1962年のバレーボール界の動向

1962年、バレーボール界は大きな変革期を迎えました。この年は、国際舞台での日本の活躍が目覚ましく、また、国内でも新たなチームの誕生や大会の開催など、多くの出来事がありました。

国際的な出来事

IOC総会での決定: 6月4日から7日にかけてモスクワで開催された第59次IOC総会において、東京オリンピックでの女子バレーボールの正式種目採用が決定しました。これは、女子バレーボールがオリンピックという世界最高峰の舞台でその魅力を披露する第一歩となりました。
世界選手権: モスクワで開催された第5回バレーボール世界選手権男子大会では、ソビエト連邦が2連覇を達成しました。一方、第4回女子大会では、日本が初優勝を飾り、世界の頂点に立ちました。この日本の勝利は、その後の女子バレーボール界における日本の躍進を予感させるものでした。
アジア競技大会: インドネシアのジャカルタで開催された第4回アジア競技大会では、女子バレーボールが正式種目として採用されました。6人制と9人制の両方で、日本が男女ともに優勝を果たし、アジアにおけるバレーボール強国としての地位を確立しました。

各国際大会の結果詳細

世界選手権（モスクワ）
男子
金メダル：ソビエト連邦
銀メダル：チェコスロバキア
銅メダル：ルーマニア
女子
金メダル：日本
銀メダル：ソビエト連邦
銅メダル：ポーランド
アジア競技大会（ジャカルタ）
男子6人制
金メダル：日本
銀メダル：インド
銅メダル：パキスタン
女子6人制
金メダル：日本
銀メダル：韓国
銅メダル：インドネシア
男子9人制
金メダル：日本
銀メダル：韓国
銅メダル：フィリピン
女子9人制
金メダル：日本
銀メダル：韓国
銅メダル：インドネシア

国内の動向

チーム設立: 三洋電機大阪女子バレーボール部（現在の三洋電機レッドソア）が創部され、新たな歴史を刻み始めました。
全日本総合選手権: 男子6人制では東洋レーヨン九鱗会が、女子6人制では日紡貝塚が優勝しました。また、男子9人制では帝人三原、女子9人制では帝人名古屋がそれぞれ頂点に立ちました。
全日本都市対抗: 男子では日本鋼管、女子では日紡貝塚がそれぞれ優勝しました。これらの大会は、日本のバレーボールのレベル向上に大きく貢献しました。

国内大会結果詳細

全日本総合選手権
男子6人制
決勝：東洋レーヨン九鱗会 3-2 八幡製鉄
女子6人制
決勝：日紡貝塚 3-0 全ヤシカ
男子9人制
決勝：帝人三原 2-1 シチズン淀橋
女子9人制
決勝：帝人名古屋 3-1 日清紡島田
第11回全日本都市対抗
男子
1位：日本鋼管
2位：松下電器
3位：八幡製鉄、東洋レーヨン九鱗会
女子
1位：日紡貝塚
2位：倉紡倉敷
3位：鐘紡四日市、ヤシカ本社

バレーボール界に生まれた人々

この年には、後にバレーボール界で活躍する多くの選手が誕生しました。

5月1日 - ポーラ・ワイショフ
9月22日 - 増成一志
11月25日 - アンドレア・ルケッタ
12月14日 - 小高笑子

バレーボール界を去った人々

また、この年にはバレーボール界を去った人々もいます。


1962年は、バレーボールが国際的に大きく飛躍し、日本がその中心的な役割を果たした年として、その歴史に深く刻まれています。

もう一度検索