1962年の読売ジャイアンツ

1962年の読売ジャイアンツの振り返り

1962年、読売ジャイアンツは川上哲治監督の2年目のシーズンを迎えました。前年には日本一の栄冠を手にしたチームは、その勢いを引き継ぐ形でシーズンのスタートを切ります。開幕から6月までは、阪神や大洋と首位争いを繰り広げ、期待感が募りました。

6月を過ぎると、王貞治選手が荒川博打撃コーチに指導された一本足打法を取り入れ、この年は本塁打を大量に記録しました。特に7月1日に行われた対大洋戦では、王選手がこの打撃法を初披露し、第2打席では早速本塁打を放つなど、ファンを魅了しました。王選手の活躍は、チームにとって明るいニュースの一つでしたが、夏場以降の戦績は厳しいものとなります。

中日が前年の優勝争いを担当したチームに加え、読売ジャイアンツは4位まで順位を落とし、9月にはついに阪神や大洋とのゲーム差が広がる展開に。この年、久しぶりにBクラスでの終了となり、戦績は1947年以来15年ぶり、さらに2リーグ分裂後初の経験となりました。

投手陣では、新たに日本麦酒から加入した城之内邦雄選手がエースとして台頭。藤田元司選手も復調し、共にチームを支えました。チームの防御率は2.47を記録し、これはリーグで2位でした。一方で打撃陣では、長嶋茂雄選手や王選手など主力は好成績を残したものの、その他の選手の成績は低迷し、連覇の夢はついえました。

シーズンが終了した時、川上監督は正力松太郎オーナーに辞表を提出しますが、オーナーの要請により監督職を継続することが決まりました。対戦成績を振り返ると、阪神や大洋とは互角の成績でしたが、広島には多く負け越していることも判明し、国鉄に対しては17勝9敗1分の成果をあげました。

1962年のオールスターゲームと選手

この年のオールスターゲームでは、ファン投票で選出された選手たちが出場。太字で示された選手たちの中には、特に王貞治選手や長嶋茂雄選手が含まれており、彼らの功績が目立ちました。

主な出来事

• - 5月27日：山崎正之選手がイースタン・リーグで完全試合を達成。二軍の公式戦でノーヒットノーランも達成した。
• - 7月1日：王貞治が一本足打法を初披露し、本塁打を記録。
• - 9月15日：藤田元司選手がプロ通算100勝目を達成。

表彰選手

• - 新人王：城之内邦雄
• - 本塁打王・打点王：王貞治（ともに初受賞）
• - 最多安打：長嶋茂雄（151安打、5年連続5度目）
• - ベストナイン：森昌彦（捕手）、王貞治（一塁手）、長嶋茂雄（三塁手）

この1962年の読売ジャイアンツのシーズンは、栄光と苦難が交錯した一年でした。選手たちの奮闘や成績は今でも多くのファンに記憶されています。

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