1963年の日本シリーズ

1963年の日本シリーズ

1963年の日本シリーズは、セ・リーグを制した読売ジャイアンツと、パ・リーグを制した西鉄ライオンズが対戦した、プロ野球日本選手権シリーズの第14回にあたります。このシリーズは1963年10月26日から11月4日まで実施されました。

試合の概況

第1戦

初戦は、平和台球場で行われました。西鉄ライオンズが2回裏に和田の2ランホームランと玉造のタイムリーヒットで4点を先制。さらに、巨人の宮田の暴投が絡み、1点を追加しました。西鉄の投手、稲尾が完投し、約10勝を達成、一方巨人は山崎のソロ本塁打で反撃しましたが、4-1で西鉄が勝利しました。

第2戦

身体にアクシデントが起こった西鉄の先発・田中が1回で退場。この後、急遽登板した安部が巨人の王に本塁打を許しました。西鉄もタイムリーで同点に追いつくものの、巨人が打線を活かして6-4で勝利し、シリーズは1勝1敗のイーブンに。

第3戦

試合は後楽園球場に移り、4回裏に巨人の長嶋が2ランを放ち、その後の回で連続タイムリーもあって、巨人が5-2で勝利。再び巨人がリードを奪いました。

第4戦

再び複数のチャンスを生かせなかった巨人が、同点から西鉄に逆転を許し、結果6-4で西鉄が勝利。これで両チームは2勝2敗に。

第5戦

長嶋が2本のソロ本塁打を含む活躍を見せ、巨人が優位に立つ6-1で勝ち、王手をかけました。

第6戦

平和台に戻り、西鉄は攻撃を重視して序盤に得点を重ね、巨人を完封し、4-0で勝利。両チームが再び日本一に王手をかける展開になりました。

第7戦

日本一をかけた最終戦。巨人は1回表に柳田の本塁打で先制し、続いて柴田のヒット、王の犠牲フライでリードを広げました。しかし4回表が鍵となり、巨人は一挙9点を挙げ、最終的には18-4で勝利を収めました。この結果、1961年以来の日本一に輝きました。

記録と評価

この1963年シリーズでは、巨人が1試合18得点、14点差の勝利を記録し、今なお日本シリーズの最多記録として残っています。また、長嶋茂雄が最優秀選手に選ばれ、稲尾和久には敢闘賞が贈られました。

さらに、この試合は平和台で行われた最後の日本シリーズとしても知られており、東京ドーム以外での日本シリーズの熱量を物語ります。次の日本シリーズが福岡で開催されるのは1999年まで待つこととなりました。

本シリーズは、後の巨人と西武ライオンズ間のライバル関係にとっても爵位のような位置を占める重要な試合として、今でも多くのファンに記憶されています。

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