1963年東京都議会議員選挙

1963年東京都議会議員選挙は、東京都議会議員の任期満了に伴い、1963年4月17日に投票が行われた選挙です。この選挙は、第5回統一地方選挙の前半戦として実施されました。

選挙の背景

東京都議会議員の任期は4年であり、この選挙は任期満了に伴うものでした。同日には東京都知事選挙も行われ、自民党が推薦した東龍太郎氏が当選を果たしました。この勢いに乗り、都議選でも自民党は改選前から議席を伸ばし、過半数を9議席超える69議席を獲得しました。

一方、革新勢力は苦戦を強いられました。民社党は改選前の9議席を全て失い、社会党は2議席増とわずかに議席を増やしたものの、共産党は現状維持にとどまりました。革新勢力全体としては、議席数が3分の1を割る結果となりました。

公明政治連盟の躍進

この選挙で注目されたのは、公明政治連盟の躍進でした。17人が立候補し、全員が当選を果たし、都議会で第3党の地位を確立しました。この結果は、都議会の勢力図を大きく塗り替えるものでした。

都議会黒い霧事件と解散

しかし、この選挙で選出された都議会議員の任期中に、東京都議会黒い霧事件と呼ばれる大規模な汚職事件が発覚しました。この事件では、都議会議員や都幹部が贈収賄などの不正行為に関与していたことが明らかになり、多数の議員が逮捕・立件されました。この事態を受け、1965年に国会で成立した地方公共団体の議会の解散に関する特例法に基づき、都議会は任期途中となる1965年6月14日に解散を全会一致で決定しました。これにより、全ての都議会議員が失職し、この任期は2年余りで終了しました。

この解散以降、東京都議会議員選挙は統一地方選挙や東京都知事選挙とは連動しない形で実施されることになりました。ただし、都議会議員の補欠選挙では、都知事選挙や国政選挙に合わせて実施される場合もあります。

選挙結果

選挙の基礎データは以下の通りです。

選挙事由：任期満了
告示日：1963年4月2日
投票日：1963年4月17日
議員定数：120名
選挙区：36選挙区
投票率：67.85％

当選した議員の主な所属党派は、以下の通りです。

自由民主党
日本社会党
公明政治連盟
日本共産党

この選挙は、その後の東京都政に大きな影響を与える出来事となりました。

参考資料

* 朝日新聞1963年4月19日付16面（東京版）「都議党派別当選数」、「都議選党派別得票数」

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