1965年のサンケイスワローズ

1965年のサンケイスワローズ

1965年は、サンケイスワローズにとって歴史的な転換点となったシーズンである。この年の監督は林義一が務めており、彼にとって2年目のシーズンであった。チームは国鉄スワローズとして新たなシーズンを迎えたが、球団名の変更を含む大きな変化が待ち受けていた。

球団経営の譲渡

サンケイスワローズが新たなスタートを切る前の背景には、前年オフにエースである金田正一の巨人への移籍があった。これにより、国鉄スワローズの身売りは既定路線となり、譲渡先が不明のままシーズンを迎えることとなった。そして、1965年4月23日に国鉄は球団の経営権をサンケイ新聞とフジテレビに譲渡することを発表。この発表を受け、サンケイスワローズという新たな名前での活動が始まることとなった。

チームの状況と監督交代

譲渡発表直後の4月26日、林監督は辞任し、砂押邦信が新監督に就任した。この交代は、国鉄スワローズ時代から続いていた監督の途中交代としては初のケースとなる。チーム名が変更されてからわずか数週間後、5月10日から本格的に「サンケイスワローズ」としての活動がスタートした。

サンケイ新聞の資本参加はすでに1962年から続いており、神宮球場の移転が計画されていた。そのため、新体制への移行は比較的スムーズであった。しかし、金田の移籍による影響から、戦力は大幅に低下し、他の選手の整理も行われたため、チームは厳しい状況に置かれていた。特に、打線が問題で、シーズンの序盤は非常に低迷し、最下位が危ぶまれる状況であった。

シーズンの成績

それでも、チームはシーズンを通じて努力を続け、最終的には44勝を挙げた。前年の優勝チームである阪神戦では12勝16敗と苦戦しながらも健闘を見せたが、巨人との対戦では7勝21敗、さらに中日との戦いでは3勝22敗という惨敗を喫してしまった。

スポーツシーンの変化

6月には、南海の監督を退任した鶴岡一人を新監督に迎えようと、水野オーナーが東京で交渉を行ったものの、急遽鶴岡が南海に復帰したため、結局新監督は飯田徳治ヘッドコーチが就任することになった。

できごとのまとめ

• - 3月27日: 引退をした飯田徳治の引退試合が行われ、対戦相手はかつて所属した南海となった。
• - 4月23日: 国鉄がサンケイ新聞とフジテレビへの経営権譲渡を発表。
• - 4月26日: 林義一監督が辞任し、砂押邦信が新監督に。
• - 5月10日: チーム名を「サンケイスワローズ」に変更。

このように、1965年のサンケイスワローズは、運営体制の大きな変更や選手の移籍によって、チームの行く先が問われるシーズンであった。在籍していた選手たちの努力や新たなスタートが切られたこの年は、未来に向けた新たな道を模索する時間でもあった。

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