1966年アジア競技大会

1966年アジア競技大会の概要

1966年12月9日から12月20日の間、タイのバンコクで開催されたのが第五回アジア競技大会、通称1966年アジア競技大会です。この大会はバンコクにおいて初めての大規模な国際スポーツイベントという位置付けであり、アジア各国から多くの選手が集まりました。しかし、運営に関しては数多くの問題が発生し、大会は波乱に満ちたものとなりました。

運営上のトラブル

大会の運営は、想定以上の難しさを伴い、様々な不備が見受けられました。競技ルールの統一が取れないといった基本的な問題から始まり、報道関係者向けの腕章が100人分紛失し、マラソン取材用のバスが1台行方不明になるといった混乱が生じました。また、陸上競技の試技において回数を間違えることや、予選記録を考慮して順位を決定するという不手際もありました。このような運営の混乱に対し、当時のタイ副首相はテレビを通じて謝罪を行う事態に至りました。

海外からの参加者や記者は、運営の混乱について「アジア大会ではなくアニマル大会」と皮肉を込めて評価するなど、困惑を隠せない様子でした。

競技の成果

それでも、大会は競技そのものには多くのハイライトがありました。特に水泳競技では、日本が競泳で23種目、さらに飛び込みで4種目を制覇し、合計27種目で金メダルを独占する圧倒的な強さを見せました。日本の水泳選手たちの活躍は、この大会の中でも特に記憶に残る成果となりました。

バスケットボールの乱闘

12月17日には男子バスケットボールの準決勝が行われ、タイと韓国が対戦しました。試合はタイが67-52とリードしている最中に、突如として乱闘騒ぎが起こり、一時中断を余儀なくされました。しかし、翌18日に大会上訴審判委員会での審議の結果、タイの勝利が確認されました。この出来事もまた、大会の運営上の混乱とともに語り継がれるエピソードとなったのです。

参加国・地域及び実施競技

この大会には、多くの国と地域が参加し、様々な競技が行われました。陸上競技を始め、バドミントン、バスケットボール、ボクシング、自転車競技、飛び込み、サッカー、ホッケー、射撃、水泳、卓球、テニス、バレーボール、水球、ウエイトリフティング、レスリングと多岐にわたる競技が実施されました。

結び

1966年アジア競技大会は、数々の課題を抱えながらも、アジア全体のスポーツの発展と交流の場となったことは間違いありません。当時の日本選手たちの活躍は特に目立ち、次回の大会へ向けての期待を大いに高めるものでした。バンコクでの開催は、アジア競技大会における重要な一歩となったのです。

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