1966年度新人選手選択会議 (日本プロ野球)

1966年度新人選手選択会議について

1966年度新人選手選択会議は、日本のプロ野球においてきわめて重要な出来事の一つです。この年、プロ野球ドラフトは2回行われ、選手の選択と球団間の競争が展開されました。特に9月5日に行われた第1次ドラフトと、11月17日の第2次ドラフトでは、それぞれ異なる選手が対象とされ、選手の価値が大いに変動しました。

ドラフトの日程と内容

第1次ドラフトは9月5日に東京の日比谷日生会館で開催され、高校、大学、社会人選手が対象でした。この時、特に大分剛健国体に出場しなかった選手が選ばれることになっていました。選手の獲得を希望する球団は、自らの希望選手名簿を事前に提出し、1位から12位までの希望順位を記載しました。指名が重複した場合は抽選を行い、その結果によって次の指名順位に移行する形式でした。

第2次ドラフトは11月17日に行われ、こちらは国体に出場した選手が対象とされました。選手たちは同様に名簿を提出し、指名が行われました。指名選手数は各球団当たり最大24名となっていました。

重要な事件

この1966年度のドラフトでは、特に注目すべき騒動がいくつかありました。中日ドラゴンズは第1次ドラフトにおいて、高井諭選手を8位で指名しましたが、彼が既に名商大を中退していなかったことが判明し、交渉権が無効となる事件が発生しました。このため、中日の担当スカウトは、ドラフト会議への出席停止と1年間のスカウト登録停止という厳しい処分を受けました。この後、高井選手は名商大を正式に中退し、日本コロムビアに入社。そのあと、翌年のドラフトでサンケイに4位指名を受けてプロ入りを果たしました。

また第2次ドラフトにおいては、南海ホークスが3位で指名した松室武選手が大学在学中であることが指摘され、交渉権が取り消されるという事例がありました。この件により、南海は球団代表に対して警告を受け、担当スカウトには6か月間の活動停止が科されました。松室選手も翌年のドラフトで南海から14位で指名を受け、プロの世界に踏み出すこととなります。

候補選手と結果

このドラフト会議では、多くの選手が指名を受けました。複数の球団による指名も見受けられ、いくつかの選手の交渉権を巡って競争が激化しました。指名選手の情報は広く報じられ、ファンの期待を背負う選手たちがプロの舞台に上がることとなります。

この1966年度のドラフトは、選手や球団にとって、多くの教訓とともに歴史に残る出来事となりました。特に、スカウトが正確な情報をもとに活動することの重要性が改めて浮き彫りになった年であったと言えるでしょう。

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