1969年度新人選手選択会議 (日本プロ野球)

1969年度新人選手選択会議

1969年度新人選手選択会議とは、日本のプロ野球におけるドラフト会議の第5回目にあたるもので、1969年11月20日に東京の日比谷日生会館で実施されました。この会議は、新たにプロチームに参加する選手を決定する重要な場であり、選手の選択過程は日本のプロ野球の未来を左右する要素となります。

選択指名のルール

会議では、まず予備抽選が行われ、指名順が決定されました。奇数順位の指名は1番から12番までの順で、偶数順位の指名はその逆に1番から12番といった仕組みが採用されることになりました。この方式により、各チームは公平に有望選手を指名する機会が与えられることとなりました。

その結果、中日のドラフト指名が1番、阪神が2番というように進んでいき、12の球団がそれぞれ有力な選手を選ぶことができました。

新人選手に関する定義

このドラフト会議では、「新人選手」の定義が変更されました。日本の教育機関に在学中の選手はすべてドラフトの対象となることが明記され、さらに米国プロリーグに所属している選手も対象となる可能性がある旨が記されています。この背景には、前年の巨人による新浦壽夫争奪戦が影響しており、外国籍選手が直ちにドラフト対象外となるのではなく、多様性のある選手選出が進められるようになりました。

注目選手

1969年度のドラフトで特に注目された選手には、早稲田大学の谷沢健一、荒川堯、青森・三沢高の太田幸司が含まれます。谷沢は中日から1位指名を受け、荒川は大洋から3位指名されました。また、太田は近鉄から6位指名を受けており、彼らの選択は多くのファンの期待を集めました。さらに、阪神は全日本大学野球選手権で優勝した東海大学のエース・上田二朗を2位指名しました。

荒川事件とトレード

荒川選手は自らの希望チームとして巨人やヤクルトを挙げていたため、大洋への入団を拒否しました。しかし、最終的には大洋に一度入団後、金銭トレードでヤクルトへの移籍を果たすことになります。この一連の出来事は、後に「荒川事件」として知られることになります。このように選手の移籍問題や希望球団との交渉はドラフト会議の重要な一部となります。

球団別選択選手

中日ドラゴンズ
阪神タイガース
大洋ホエールズ
南海ホークス
西鉄ライオンズ
近鉄バファローズ
東映フライヤーズ
広島東洋カープ
アトムズ
ロッテオリオンズ
読売ジャイアンツ
阪急ブレーブス

この1969年度ドラフト会議において、大洋ホエールズが指名選手全員と契約に至った初の球団となるなど、プロ野球界に新たな風をもたらしました。各球団の戦力強化に大きく寄与する重要な出来事として、記憶に残ることとなります。

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