1970年のナショナルリーグチャンピオンシップシリーズ

1970年のメジャーリーグベースボール（MLB）のポストシーズンは、10月3日に幕を開けました。ナショナルリーグのリーグ優勝決定戦は、シンシナティ・レッズとピッツバーグ・パイレーツの間で争われ、レッズが3勝0敗でパイレーツを下し、9年ぶり5回目のリーグ優勝とワールドシリーズ進出を決めました。

このシリーズは、1970年代の幕開けを象徴するもので、両球団はこの10年間で4度もリーグ優勝決定戦で対戦することになります。レギュラーシーズンでは、レッズが8勝4敗とパイレーツを上回っていました。また、両球団はこの年に、人工芝の新球場に移転。そのため、シリーズ初戦はポストシーズン史上初の人工芝のフィールドで行われた試合となり、シリーズ全体も人工芝での開催となりました。

レッズはリーグ優勝決定戦を3連勝で突破しましたが、ワールドシリーズではアメリカンリーグ王者のボルチモア・オリオールズに1勝4敗で敗れ、30年ぶり3度目の優勝はなりませんでした。

今シリーズでは、MLB審判員の労働組合がポストシーズン出場給の増額を求めてストライキを決行。初戦に限り、引退した元審判員やマイナーリーグの審判員が出場するという異例の事態となりました。第2戦以降は通常の審判員が業務に戻り、労使交渉は7日に妥結しています。

試合結果の詳細は以下の通りです。

第1戦: 10月3日、スリー・リバース・スタジアム（ペンシルベニア州ピッツバーグ）
第2戦: 10月4日、スリー・リバース・スタジアム（ペンシルベニア州ピッツバーグ）
* 第3戦: 10月5日、リバーフロント・スタジアム（オハイオ州シンシナティ）

この1970年のナショナルリーグ優勝決定戦は、その後の1970年代の野球界を占う上で重要なターニングポイントとなりました。レッズの強さ、パイレーツの挑戦、そして審判員のストライキという出来事は、当時のMLBを取り巻く状況を色濃く反映しています。また、人工芝球場の登場は、野球のプレースタイルにも大きな影響を与えました。レッズとパイレーツの対戦は、単なる試合結果にとどまらず、野球史における重要な出来事として記憶されています。

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