1972年の台風

1972年は、太平洋北西部で発生する熱帯低気圧である台風が非常に活発な年でした。年間を通して31個もの台風が発生し、これは平年を大きく上回る数です。

台風の発生状況

台風発生数: 1972年の台風発生数は合計31個に達し、これは過去の平均を大幅に上回るものでした。そのうち、日本に接近した台風は11個、さらにそのうち3個が日本に上陸しています。月別の発生数を見ると、特定の月に集中することなく、比較的年間を通じて発生していることがわかります。

台風1号: 年明け早々の1月6日に発生した台風1号（キット）は、この年の台風シーズンの幕開けを告げるものでした。

日本への影響

接近・上陸: 日本には11個の台風が接近し、そのうち3個が上陸しました。これらの台風は、日本各地に様々な影響を及ぼしました。特に、9月に上陸した台風20号（ヘレン）は、日本に大きな被害をもたらしました。

台風20号(ヘレン): 9月に上陸した台風20号は、広い範囲で大雨や強風をもたらし、家屋の倒壊や浸水などの被害が多数発生しました。この台風による被害は、この年の台風の中で最も深刻なものでした。

特筆すべき台風

台風7号(リタ): 7月に発生した台風7号（リタ）は、複雑な動きを繰り返した結果、1951年の統計開始以来、最も寿命の長い台風となりました。その特異な進路は、当時の気象学者の間でも注目を集めました。

台風9号(テス): 台風9号（テス）もまた、特筆すべき台風です。日付変更線付近で発生した後、オホーツク海高気圧の影響を受け、ゆっくりと西進しました。このため、こちらも長寿台風となりました。

各台風の詳細

以下に、1972年に発生した各台風の活動時期と国際名を示します。

台風1号（キット）: 1972年1月6日
台風2号（ローラ）: 1972年2月
台風3号（メイミー）: 1972年3月
台風4号（ニーナ）: 1972年4月
台風5号（オーラ）: 1972年5月
台風6号（フィリス）: 1972年6月
台風7号（リタ）: 1972年7月
台風8号（スーザン）: 1972年8月
台風9号（テス）: 1972年9月
台風10号（ヴィオラ）: 1972年10月
台風11号: 1972年11月
台風12号（ウィニー）: 1972年12月
台風13号（アリス）: 1972年
台風14号（ベティ）: 1972年
台風15号（コラ）: 1972年
台風16号（ドリス）: 1972年
台風17号（エルシー）: 1972年
台風18号（フロッシー）: 1972年
台風19号（グレイス）: 1972年
台風20号（ヘレン）: 1972年
台風21号（アイダ）: 1972年
台風22号（キャシー）: 1972年
台風23号（ローナ）: 1972年
台風24号（マリー）: 1972年
台風25号（ナンシー）: 1972年
台風26号（オルガ）: 1972年
台風27号（パメラ）: 1972年
台風28号（ルビー）: 1972年
台風29号（サリー）: 1972年
台風30号（テレーズ）: 1972年
台風31号（ヴァイオレット）: 1972年

その他の特徴的な台風

台風29号(サリー): この台風は、マレー半島北部に上陸し、そのまま勢力を保ってベンガル湾に抜けるという珍しい進路をたどりました。通常、南シナ海を西に進む台風はベトナムに上陸することが多いですが、この台風は例外的な動きを見せました。


1972年の台風シーズンは、数多くの台風が発生し、その中には特異な進路や寿命を持つものもあり、記録に残る年となりました。

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