1973.9.21 SHOW BOAT 素晴しき船出

『1973.9.21 SHOW BOAT 素晴しき船出』の魅力

『1973.9.21 SHOW BOAT 素晴しき船出』は、1973年9月21日に東京・文京公会堂で行われたはっぴいえんどの最後のライブを収録したアルバムです。このアルバムは、1974年1月15日にリリースされ、1974年の音楽シーンに大きな影響を与えました。

ライブの背景

このライブは、当初大滝詠一がプロデュースする“ごまのはえ”改め“ココナツ・バンク”と松本隆による“ムーンライダース”、さらに細野晴臣と鈴木茂からなる“キャラメル・ママ”が出演する多彩なコンサートとして企画されていました。しかし、急遽はっぴいえんども参加することとなり、彼らの最後のステージを飾ることになったのです。これにより、「はっぴいえんど + α」という独特な構図でのライブが実現しました。

イベントは三部構成で行われ、第一部ははっぴいえんどのメンバーがプロデュースする新たに注目されるアーティストのパフォーマンスが行われました。この部では、南佳孝や吉田美奈子、西岡恭蔵が登場し、リスナーに新たな音楽体験を提供しました。

第二部では、メンバーがそれぞれ取り組んでいる新しい音楽を披露しました。シュガー・ベイブと小宮やすゆうによるコーラス、そしてムーンライダースやキャラメル・ママが続き、観客を魅了しました。第三部では、はっぴいえんどの最後のパフォーマンスが行われ、彼らの音楽キャリアの集大成ともいえる内容となりました。

アルバムの収録曲

『1973.9.21 SHOW BOAT 素晴しき船出』には、以下の楽曲が収録されています。

SIDE A

• - 風にさらわれて（南佳孝）
• - 酔泥天使（南佳孝）
• - 摩天楼のヒロイン（南佳孝）、ピストル（南佳孝）
• - 月夜のドライブ（ムーンライダース）
• - ベイビー・カムバック（ムーンライダース）

SIDE B

• - 日射病（ココナツ・バンク）
• - 無頼横町（ココナツ・バンク）
• - ねこ（吉田美奈子）
• - 週末（吉田美奈子）
• - 変奏（吉田美奈子）

特に、南佳孝の「摩天楼のヒロイン」はインストゥルメンタルとして演奏され、次の「ピストル」とつながって演奏されます。この流れがアルバムの特徴的な点となっています。また、1980年7月5日にはジャケットを変更し再発されました。

音楽的な影響

このアルバムは、はっぴいえんどの音楽性を再確認させる貴重な記録となっています。彼らの楽曲は、時代を超えて多くのアーティストに影響を与え、現代の音楽シーンにも継承されています。特に、各楽曲に込められた歌詞や曲調は、その時代の社会的背景を映し出していると言えるでしょう。

総括

『1973.9.21 SHOW BOAT 素晴しき船出』は、はっぴいえんどの歴史的なライブを記録した貴重なアルバムです。その独自の音楽世界とアーティストたちのパフォーマンスは、聴く者に強い印象を残します。このアルバムを体験することで、当時の音楽シーンや文化を感じ取ることができるでしょう。

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