1974年アルペンスキー世界選手権

1974年アルペンスキー世界選手権 サンモリッツ大会

1974年のアルペンスキー世界選手権は、風光明媚なスイスのサンモリッツを舞台に、2月3日から10日までの約一週間にわたって開催されました。この権威ある大会には、世界中から集まったアルペンスキーヤーたちが参加し、男女それぞれ滑降、大回転、回転、そして滑降と回転の結果を総合して競われるアルペン複合の計8種目で、技術とスピードを競い合いました。

男子競技

男子の各競技は、サンモリッツ周辺の厳しいコースで行われました。

滑降：2月9日に実施された男子滑降には、87名のエントリーがありましたが、この高速レースを無事完走したのは78名でした。競技コースはPiz Nairが使用され、標高差は805メートル、コース長は3210メートルに及び、26の旗門が設定されていました。

大回転：2月5日に行われた男子大回転には、117名と非常に多くの選手がエントリーしましたが、完走者は68名にとどまりました。コースはCorvatschが使用され、標高差405メートル、コース長1290メートルという設定でした。旗門数は、1本目が65、2本目が66でした。

回転：大会終盤の2月10日に実施された男子回転は、極めて厳しいレースとなりました。114名がエントリーしたものの、完走できた選手はわずか42名という結果です。コースは標高差225メートル、コース長615メートルの中に、1本目、2本目ともに65または66の旗門が立てられ、選手たちは正確さと素早さの両方を求められました。

アルペン複合：男子アルペン複合には、115名が挑戦しました。この種目は滑降と回転の両方のスキルが必要とされるため、完走の難易度が高いのが特徴です。実際、男子複合を最後まで滑りきり、公式記録を残せたのは、わずか15名でした。

女子競技

女子の各競技もまた、選手たちにとって大きな挑戦となるコースで行われました。

滑降：2月7日に開催された女子滑降には、50名がエントリーし、そのうち42名が完走しました。コースは標高差575メートル、コース長2400メートルで、23の旗門が設置されていました。男子に比べてコース長や標高差は控えめですが、それでも高速での滑走は高い技術を要します。

大回転：大会初日の2月3日に行われた女子大回転には、61名がエントリーし、48名が完走しました。コースの標高差は405メートル、旗門数は65でした。男女ともに大回転の標高差は同じ設定でした。

回転：2月8日に実施された女子回転は、62名がエントリーし、42名が完走しました。男子回転ほどではありませんが、こちらも完走率は比較的低くなっています。コースは標高差135メートル、コース長420メートルの中に、1本目、2本目ともに52の旗門が配置されました。

アルペン複合：女子アルペン複合には、61名がエントリーしました。男子複合と同様に、滑降と回転の両方を完走する必要があるため、フィニッシュラインに到達できたのはわずか15名でした。この数字は、複合競技の厳しさを物語っています。

1974年のサンモリッツ大会は、参加した多くの選手にとって、その過酷なコース設定と天候の変化など、様々な要因によって試される場となりました。特に回転やアルペン複合では完走者が絞られ、上位進出には確かな技術と精神力が求められる大会であったと言えるでしょう。

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