1980年の西武ライオンズ

1980年の西武ライオンズシーズン概要

1980年、西武ライオンズは根本陸夫監督の下、3年目のシーズンを迎えました。このシーズンは前年の最下位からの立ち直りを目指して始まりましたが、さまざまな困難に直面しました。

前期の厳しいスタート

シーズンの幕が上がると、チームは早々に苦しい展開に突入します。特に4月中旬には5連敗を喫し、一時は最下位に転落。この困難な状況から抜け出そうと、5月の初めには借金を2まで減らしましたが、そこからさらに4連敗し、前期を最下位で終える結果となってしまいました。これを受けて、チームは新外国人選手のダンカンを解雇し、スティーブ・オンティベロスを新たに迎え入れることとなりました。

後期の復活劇

後期に入り、チームは大きな転機を迎えます。復調した田淵幸一を中心に打線が好調を維持し、特に8月には記録的な好成績を収めます。8月7日の対近鉄戦では、1イニングに5本塁打を放つというプロ野球タイ記録を達成し、8月12日には24試合連続本塁打という新記録も樹立しました。また、8月31日にはシーズン9満塁本塁打というリーグ新記録を打ち立て、月間48本塁打という日本タイ記録も達成し、チームは勢いに乗ります。

これにより、チームは一時は首位に立つものの、9月26日には2位ロッテに対し2.5ゲーム差をつけるところまで登り詰めました。しかし、そこから6連敗を喫し、首位陥落。10月8日の近鉄戦で敗北を喫したことで、後期優勝の夢は消えてしまい、最終的には後期4位、シーズン全体でも4位となりました。

選手の引退と人事異動

また、このシーズンは選手の引退も話題になりました。シーズン終了後には、野村克也が現役引退を表明し、通算3017試合に出場したことが記録に残りました。また、1971年に入団し、内野の守備固めで活躍してきた伊原春樹も引退し、一軍の守備走塁コーチに就任しました。

重要なできごと

1980年は、野村克也にとって特別な年でもありました。8月1日には、南海戦で先発出場し、日本プロ野球史上初めて通算3000試合出場を達成しました。しかし、その後の11月15日には引退を表明し、その記録は永遠のものとなりました。また、12月3日には、チーム関係者の板沢峰生が急性心不全により急逝する悲劇もありました。

このように、1980年の西武ライオンズは、選手たちの奮闘や記録的な快進撃、そして感動的な引退など、多くの出来事が詰まったシーズンでした。

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