1980年最高裁判所裁判官国民審査

1980年最高裁判所裁判官国民審査の概要

1980年6月22日、昭和55年に実施された第36回衆議院議員総選挙と同時に、最高裁判所裁判官に対する国民審査が行われました。この国民審査は、国民が直接に最高裁判所裁判官の適格性を判断できる機会を提供する重要な制度です。以下では、この審査の詳細と結果について述べます。

国民審査の実施内容

この年の国民審査では、4人の現職最高裁判所裁判官が対象となりました。国民審査の目的は、それぞれの裁判官が職務を適切に遂行しているかどうかを評価することであり、裁判官に対して罷免を求める声があれば、その結果が罷免の是非に影響を及ぼします。

しかし、1980年の審査では、不信任や罷免の声は上がらず、投票を行った有権者たちは全員の裁判官を支持する結果となりました。この結果、裁判官4名すべてが留任することが確定しました。

投票率とその意義

この国民審査における投票率は72.51%と高い数値を記録しました。このことは、多くの国民が司法制度や裁判官の役割に対して関心を持ち、自らの権利として審査に参加したことを示しています。国民審査は、民主主義の一環として、国民が意思表示をする重要な機会とされており、結果的にすべての裁判官が信任されたことはその制度の効果を示すものでもあります。

結論

1980年の国民審査の結果は、四名の最高裁判所裁判官がいずれも罷免されなかったことから、現在の裁判官がその職務に対して国民からの信任を受けていることを証明しました。この事例は、国民が司法に対する判断を行う重要性を再確認する契機となりました。今後も国民審査は、民主主義の基盤として重要な役割を果たしていくことでしょう。

参考文献

• - 西川伸一『最高裁裁判官国民審査の実証的研究　「もうひとつの参政権」の復権をめざして』（第1刷）五月書房、2012年1月27日。
• - 野村二郎『最高裁全裁判官　人と判決』三省堂、1986年9月。

関連項目

• - 最高裁判所裁判官国民審査
• - 第36回衆議院議員総選挙
• - 第12回参議院議員通常選挙

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