1981年のJSL

1981年の日本サッカーリーグの概要

1981年に行われた日本サッカーリーグ（JSL）の第17回大会では、1部と2部の選手たちが熱い戦いを繰り広げました。1部リーグは4月5日から11月22日まで、2部リーグは同じく4月5日から11月15日まで開催され、両部門とも熱気あふれる試合が展開されました。

1部リーグの優勝はフジタ工業クラブサッカー部であり、2部リーグは日本鋼管サッカー部が制しました。また、この年の一大ニュースとして、ヤンマーディーゼル所属の釜本邦茂選手がリーグ通算200得点を達成しました。彼は11月11日に神戸中央球技場で行われた本田技研との試合で、楚輪博選手のアシストを受けて強烈な左足シュートを決め、入部から15年目での快挙を成し遂げました。

JSL 1部の詳細

このシーズン、フジタの監督には中村勤が就任し、チームは「負けないサッカー」を掲げました。その結果、フジタは全18試合でわずか7失点という堅守を誇り、見事に優勝を掴むことになります。特筆すべきは、フジタが達成した無失点試合が15試合に及び、この記録は今後のJSLでも破られることはありませんでした。守備の要であった今井敬三選手が前シーズンを最期に引退したものの、野村貢選手がその穴を見事に埋めました。

攻撃陣に目を向けると、大卒新人の手塚聡選手や、前年に加入したホルヘ平野選手、エミリオ村上選手のペルーコンビが攻撃の核となり、チームを支えました。フジタはシーズンの終盤、ライバルである読売クラブとの優勝争いが激化し、両チームの直接対決が11月22日の名古屋瑞穂競技場で行われました。この試合では、フジタが引き分け以上の結果を求める状況にあり、読売は勝利により逆転優勝を狙いました。

試合は0-0で終了し、フジタが見事に3度目の優勝を果たしました。試合中、フジタの野村選手がハンドの判定を受ける場面がありましたが、主審は故意の行為とみなさなかったため、勝負は流れました。また、ジョージ与那城選手のシュートはオフサイドとして取り消されるなど、ドキドキの展開が続きました。

JSL 2部の概要

JSL 2部は、同じく1981年の4月5日から11月15日まで開催され、10チームが2回戦総当たりで競いました。詳細な成績や表彰については、シーズン終了後に発表されました。

入替戦と地域リーグ関係

1部と2部の入替戦では、新日本製鐵がJSL1部の9位で、日産自動車が2部の準優勝という結果になりました。ヤマハ発動機は自動降格し、日本鋼管が昇格を果たしました。また、日産自動車もJSL1部への昇格を果たし、在籍17年の新日本製鐵は初めての2部降格を迎えました。地域リーグからは埼玉県教員サッカークラブがJSL2部に昇格しました。

1981年のJSLは、選手たちの激しい戦いとともに、記録に残る出来事が多く、サッカーファンにとって忘れられないシーズンとなりました。

もう一度検索