1981年ロナルド・レーガン大統領就任式

ロナルド・レーガンの大統領就任式

1981年1月20日、アメリカの第40代大統領となるロナルド・レーガンの初めての就任式がワシントンD.C.の議会議事堂ウェストフロントで行われました。この就任式は歴代49回目のもので、レーガン大統領と副大統領ジョージ・H・W・ブッシュの政治キャリアの始まりを告げる重要な日でした。

就任式の詳細

69歳349日で就任したレーガンは、2017年まで歴代の大統領の中で最年長の就任者として知られることになります。就任宣誓は最高裁判所長官ウォーレン・E・バーガーによって執り行われ、レーガンは家庭用聖書の歴代誌第二章7節を開いた状態で手を置きました。ブッシュの副大統領宣誓は、最高裁判所陪席判事ポッター・スチュワートの手によって行われました。

就任式を計画した委員会には、オレゴン州の上院議員マーク・ハットフィールドが会長を務め、各党からの議員が参画していました。1981年の式典から、従来のイーストポルティコではなくウェストフロントでの開催が決定されました。この変更は、より広い観客スペースを提供し、経費を削減する狙いがありました。

就任演説

レーガンの就任演説は2452語にわたるもので、背後には大統領記念碑とアーリントン国立墓地の景色が広がり、その象徴的な意義を強調しました。就任式当日、イランで人質になっていた52人のアメリカ人が解放されたことも特筆すべき出来事です。式典に参加したベルエア長老教会の牧師、ドン・ムーマウは「神よ、人質の解放を感謝します」と祝福の言葉を述べました。

興味深い点は、レーガンが議会のスタチュアリー・ホールでの昼食会で、人質を乗せた飛行機がイラン領空を離れたことを知らされたことです。彼はこの知らせを、全能なる神への感謝とともに、最後の演説の言葉として述べました。

祝賀行事

就任式の後、ワシントンを含むアメリカ各地で人質解放を祝う行事が行われました。ナショナル・クリスマスツリーが点灯し、広く飾られたイエローリボンは、人質への連帯を象徴しました。自由の女神像やエンパイア・ステート・ビルも特別にライトアップされ、国中が祝福ムードに包まれました。人々は街中で「444日!」というスローガンを掲げ、解放された人質を迎える準備を進めました。

天候

この特別な日のワシントンD.C.の正午の気温は、季節外れの13°C（55°F）という暖かさでした。これもまた、多くの人々が集まる中での祝賀を盛り上げる要因となったのでしょう。

このように、ロナルド・レーガンの就任式は、彼自身のキャリアの出発を示すだけでなく、国民全体が一つになって祝う瞬間でもありました。

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