1988年ソウルパラリンピック

1988年ソウルパラリンピック

1988年ソウルパラリンピックは、1988年10月15日から10月24日にかけて、大韓民国の首都ソウル特別市で開催された第8回夏季パラリンピックです。「ソウル1988（Seoul 1988）」とも呼ばれています。

この大会は、パラリンピックの歴史において重要な転換点となりました。それまで愛称として用いられていた「パラリンピック」が、この大会から正式名称として採用されることになったのです。また、初代パラリンピックシンボルもこの大会で初めて登場しました。

1964年の東京パラリンピック以来、24年ぶりにオリンピックとパラリンピックが同一都市で開催されるという点でも、注目を集めました。しかし、開催に至るまでには困難もありました。当初、韓国政府は施設不足などを理由に開催権をオーストラリアに譲渡することを検討していましたが、政府内部で障害者人権保護や国際的なイメージを考慮すべきという意見が強まり、最終的にパラリンピックも開催することが決定しました。

この大会から、車椅子や義肢などの無償修理工場が、Otto Bock社の協力によって整備されました。これは、選手たちが安心して競技に集中できる環境を提供するための重要な取り組みでした。

日本人メダリスト

日本は、この大会で多くのメダルを獲得し、その活躍は日本国内でも大きな話題となりました。以下に、日本人メダリストの一部を紹介します。

金メダル

橋場喜一郎：陸上男子スラローム1C
林誠二：陸上男子スラローム3
伊藤由美：陸上女子スラローム3
松井直樹：陸上男子こん棒投げC6
尾崎峰穂：陸上男子幅跳びB1、男子三段跳びB1
坂内留美：陸上女子スラローム4
竹村克明：陸上男子スラローム4
岡田真紀：陸上女子400m C8、女子800m C8
小野寺章彦：陸上男子スラローム1B
山本裕一：陸上男子砲丸投げA4A9
礎眞一：柔道男子65 kg級
斎藤正一：柔道男子95 kg超級
牛窪多喜男：柔道男子78 kg級
宇和野康弘：柔道男子86 kg級
茂木秀明：競泳男子400m自由形A6

銀メダル

藤井成巳：アーチェリー男子ダブルショートメトリック 1A-1C
田代清隆：アーチェリー男子シングルC7,C8、陸上男子スラローム3
三田幸男：陸上男子三段跳びB2
中村弘明：陸上男子走り高跳びB3
小倉利明：陸上男子砲丸投げA6A8A9L6
岡田真紀：陸上女子100 m C8
渡貫美智代：陸上女子スラローム3
加藤則夫：柔道男子71 kg級
新川誠：柔道男子60 kg級
稲田幸二：卓球男子シングルスC5
小桜正明・佐伯修三・上野修蔵：卓球男子ダブルスTT6

銅メダル

アーチェリー男子団体
藤川泰博：陸上男子スラローム4
堀内正伸：陸上男子走り高跳びB2
今泉千春：陸上女子スラローム4
岩崎剛：陸上男子スラローム3
金沢一美：陸上男子スラローム2
前田いつ子：陸上女子マラソン3
松井直樹：陸上男子100mC6
南幸男：陸上男子100mB1、男子走り高跳びB1
三田幸男：陸上男子走り幅跳びB2
野崎輝男：陸上男子スラローム5-6
小倉利明：陸上男子槍投げ A6A8A9L6
大塚昭一：陸上男子三段跳びB3
尾崎峰穂：陸上男子槍投げB1
大堀豪志：競泳男子50 m 平泳ぎC6
戸内久子：競泳女子400 m自由形4

まとめ

1988年ソウルパラリンピックは、パラリンピックの歴史において重要な大会であり、多くの人々に感動と勇気を与えました。日本選手団の活躍も目覚ましく、国内外で大きな反響を呼びました。

外部リンク

* 国際パラリンピック委員会サイト

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