1991年度新人選手選択会議 (日本プロ野球)

1991年度プロ野球ドラフト会議概要

1991年度の新人選手選択会議（いわゆるドラフト会議）は、11月22日に新高輪プリンスホテルで開催されました。この会議では、全92選手の交渉権が確定し、様々な新しいルールが導入される重要な年となりました。

新ルールの導入

この年から、新たにウェーバー方式が採用され、従来の重複選手抽選方式に加わりました。特に5順目以降はウェーバー方式が適用され、指名のプロセスが大きく変わりました。さらに、指名人数の上限も従来の6人から10人に増えましたが、それに伴い新入団選手は全てドラフトを介して指名される厳格なルールが適用されました。このため、事実上ドラフト外入団の道は閉ざされました。

指名や交渉権に関する詳細

指名に外れた球団は、奇数順位ではウェーバー方式を、偶数順位では折り返しウェーバー方式で希望選手を選ぶことになりました。ウェーバー順位は、阪神、ロッテ、大洋、ダイエー、巨人、日本ハム、ヤクルト、オリックス、中日、近鉄、広島、西武という順番でした。また、アマチュア選手との関係改善を目指し、プロ入りを望まない意思を示した選手を指名しないという合意も存在しました。

注目選手の指名状況

特に注目を集めた選手の一人は若田部健一で、彼は在京セ・リーグ球団を希望していたため、巨人、広島、西武、ダイエーの4球団が彼を競合指名しました。最終的にはダイエーがその交渉権を獲得しました。また、斎藤隆が中日と大洋から、田口壮が日本ハムとオリックスからそれぞれ競合指名を受けました。

さらに、東北福祉大学からはプロ野球ドラフト会議の歴史の中で最多タイとなる5選手が指名されました。

期待を超えた結果

当初、この年はバルセロナオリンピックによる指名凍結選手が多く、不作の年と見なされていましたが、実際にはイチロー、石井一久、中村紀洋などがメジャーリーグへと移籍し、多数のタイトルホルダーが国内リーグでも現れる結果となりました。これによって、片岡篤史や桧山進次郎などがチームの中心選手としての地位を確立し、長期にわたって活躍することになりました。

伊東一雄の最後のドラフト

第1回ドラフト会議から司会を務めた伊東一雄にとって、この1991年のドラフトは彼にとって最後の司会となりました。

選択選手一覧

以下は、各球団が選択した選手のリストです。太字は交渉権が確定した選手、色付きは指名重複選手となっています。

• - 西武ライオンズ
• - 近鉄バファローズ
• - オリックス・ブルーウェーブ
• - 日本ハムファイターズ
• - 福岡ダイエーホークス
• - 千葉ロッテマリーンズ
• - 広島東洋カープ
• - 中日ドラゴンズ
• - ヤクルトスワローズ
• - 読売ジャイアンツ
• - 横浜大洋ホエールズ
• - 阪神タイガース

このように1991年度のドラフトは、その年の深い意味を持ち、変化をもたらした重要な出来事であったことが伺えます。

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