1992年アルベールビルオリンピックのノルディック複合競技

1992年アルベールビルオリンピック ノルディック複合競技

1992年アルベールビルオリンピックにおけるノルディック複合競技は、1992年2月12日から18日にかけて実施されました。競技は男子のみで、15km個人と3x10km団体の2種目が行われました。

概要

この大会では、個人種目でフランス勢が躍進し、団体種目では日本が金メダルを獲得するという、記憶に残る結果となりました。

個人

15km個人は2月12日に実施され、フランスのファブリス・ギーが優勝しました。この優勝は、フランス勢にとってノルディック複合競技初の金メダル獲得という快挙となりました。さらに、2位には同じフランスのシルバン・ギョームが入り、フランス勢がワンツーフィニッシュを達成しました。この結果は、フランスのノルディック複合競技界にとって大きな転換点となり、今後の発展に繋がる大きな一歩となりました。

団体

3x10km団体は、2月17日にジャンプ、18日に距離が実施されました。日本チーム（三ヶ田礼一、河野孝典、荻原健司）は、前半のジャンプで素晴らしい記録を連発し、2位のオーストリアに2分27秒という大差をつけました。この圧倒的なリードは、日本チームに大きなアドバンテージをもたらしました。

翌日の距離では、日本の第1走者を務めたのは三ヶ田礼一でした。個人戦では、前半ジャンプで2位につけながらも、後半の距離で失速し、最下位に沈んだ三ヶ田でしたが、この日は快調な滑りを見せました。個人戦で足が止まる原因となった湿った重い雪が、この日は滑りやすいサラサラ雪に変わっており、距離が比較的苦手な日本選手にとって有利な条件となっていました。三ヶ田は、2位との差をわずかに縮められただけで、第2走者の河野孝典にバトンを繋ぎました。

この頃から、ジャンプでは下位に沈んでいたクロスカントリー王国ノルウェーが猛追を開始し、2位のオーストリアに迫っていました。河野も快調に飛ばし、最終走者である日本チームのエース、荻原健司に繋ぎました。

2位グループのノルウェーとオーストリアは必死に追い上げましたが、荻原が8.5km地点を通過した時点で、600m以上の差がついていました。そして、ゴールまで残り100m付近で、荻原は日の丸の国旗を受け取り、それを振りながらゴールしました。この瞬間、日本は1972年札幌オリンピックのスキージャンプ70m級で笠谷幸生が獲得して以来となる、金メダルを手にしました。荻原のゴールは、日本のスポーツ史に新たな1ページを刻む感動的な瞬間となりました。

各国のメダル獲得数

競技結果

※2位以下は1位との差で表示しています。

個人 (1992年2月12日)

1. ファブリス・ギー（フランス）
2. シルバン・ギョーム（フランス）
3. クラウス・オフナー（オーストリア）

団体 (1992年2月17日 - 18日)

1. 日本
2. ノルウェー
3. オーストリア

外部リンク

1992年アルベールビルオリンピックのノルディック複合競技 - Sports-Reference.com (Olympics) のアーカイブ (英語)
1992年アルベールビルオリンピックのノルディック複合競技 - Olympedia（英語）

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