1995年日本グランプリ (4輪)

1995年日本グランプリ

1995年10月29日に鈴鹿サーキットで行われた日本グランプリは、1995年F1世界選手権の第16戦として知られています。この年は、阪神・淡路大震災の影響により、正常な日程が組まれない中での特異なレースとなりました。パシフィックGPが日程変更され、日本GPと続けて開催されたことで、同一国での週連続F1レースという珍しいケースが生まれました。

レースの背景

パシフィックGPではミハエル・シューマッハが2年連続のドライバーズチャンピオンを獲得し、この日本GPではコンストラクターズチャンピオン争いが注目の的となりました。ベネトンはウィリアムズに対して21ポイントリードしており、シューマッハが優勝することでベネトンの初タイトルが確定します。

予選の結果

予選では、シューマッハがポールポジションを獲得しました。ウィリアムズのデビッド・クルサードの5戦連続ポールポジション獲得が阻まれました。手術のため前戦を欠場していたマクラーレンのミカ・ハッキネンが3番グリッドに入りました。しかし、予選中にリジェの鈴木亜久里がスピンしてバリアに激突、彼は背中を負傷し決勝には出場できなくなりました。

決勝レースの展開

決勝はウェットコンディションでのスタートとなり、全車レインタイヤを装着して並びましたが、スタート時には雨も上がり、天気が回復の方向に向かっていました。
スタート直後、シューマッハがトップを維持し、アレジが追う形となりましたが、3周目にアレジとベルガーのフライングスタートが判定され、ペナルティとしてピットインを余儀なくされました。アレジがドライタイヤに交換した後は、コースの状況を見て他チームも次々にタイヤ交換を始めました。

しかし、中盤には珍しく事故やスピンも続出する場面がありました。特にウィリアムズのヒルとクルサードは、スプーンカーブで次々とミスを犯し、ヒルはリタイアを余儀なくされました。これにより、ベネトンはコンストラクターズタイトルを獲得する運びとなります。

勝者とポイント獲得者

最終的にシューマッハは、他の選手を引き離しながら独走し、日本GPでの初優勝を果たしました。この勝利により、今季の勝利数は9勝となり、1992年にナイジェル・マンセルが記録したシーズン最多勝記録に並びました。

2位にはハッキネン、3位にはハーバートが入り、他にはアーバインやオリビエ・パニスなどがポイント獲得を果たしました。また、日本人ドライバーの井上隆智穂は12位でゴールしています。

この1995年の日本GPは、シューマッハとベネトンの躍進を象徴するレースとして、今なお多くのファンによって語り継がれています。

もう一度検索