1996年のバレーボール

1996年（平成8年）は、世界のバレーボール界で数々の重要な出来事があった年です。この年、国際バレーボール連盟（FIVB）には新たにミクロネシア連邦が加盟し、FIVBファミリーはさらに広がりました。

国際舞台では、アメリカ・アトランタで開催されたオリンピックが最大の焦点となりました。
男子: 金メダルはオランダ、銀メダルはイタリア、銅メダルはユーゴスラビア。
女子: 金メダルはキューバ、銀メダルは中国、銅メダルはブラジル。
各国代表チームによるハイレベルな戦いが繰り広げられました。

アトランタ五輪に加えて、権威ある国際大会も行われました。
男子のワールドリーグでは、オランダが優勝し、オリンピックとの二冠を達成しました。イタリアが準優勝、ユーゴスラビアが3位となり、五輪と同じ顔ぶれが上位を占めました。
女子のワールドグランプリでは、ブラジルが頂点に立ちました。キューバが2位、ロシアが3位に入り、こちらも世界の強豪国がしのぎを削りました。

日本の国内バレーボールも熱気を帯びていました。この年は第2回Vリーグが開催されました。
男子: 優勝はNEC、準優勝は新日鉄、3位はJT。MVPにはNECのエドアルド・アルーダ選手が選出されました。
女子: 優勝はユニチカ、準優勝はNEC、3位は東洋紡。MVPはユニチカの佐伯美香選手が受賞しました。

また、第45回全日本選手権大会（黒鷲旗全日本男女選抜バレーボール大会）も盛大に行われました。
男子: 優勝はNEC、準優勝は富士フイルム、3位はサントリーと松下電器。黒鷲賞（最高殊勲選手）はNECのグリンバーム選手に贈られました。
女子: 優勝はダイエー、準優勝はNEC、3位はユニチカと東洋紡。黒鷲賞はダイエーのカルバハル選手が受賞しています。

この年には、バレーボール界の新たな才能の誕生や、貢献者の訃報もありました。
誕生: 11月5日には、後にカザフスタン代表として知られるサビーナ・アルシンベコバ選手が生まれています。
死去: 4月18日には、かつて三洋電機女子バレーボール部を率い、日本のバレーボール界に貢献した稲山壬子氏が亡くなりました。

1996年は、国際舞台での栄光とドラマ、国内リーグでの激しい優勝争い、そして世代の移り変わりを感じさせる出来事が交錯した、記憶に残るバレーボールイヤーとして刻まれています。

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