1997年の日本ハムファイターズ

1997年の日本ハムファイターズのシーズン概要

1997年、日本ハムファイターズは上田利治監督のもと、3年目のシーズンを迎えました。このシーズンは、期待を抱かれながらも予期しない結果に終わった特徴的な年となりました。

シーズンの展望と期待

前半戦では首位を走るなど、ファンやマスコミからは優勝候補の声も多く寄せられました。チームは打線の強化を目指し、助っ人選手として読売ジャイアンツから落合博満を獲得。また、アメリカからはジェリー・ブルックスやナイジェル・ウィルソンといった選手を迎え入れ、戦力の充実を図りました。一方で、投手陣でも先発の位置が不足していたため、長年ストッパーとして活躍していた金石昭人を先発に復帰させました。

しかし、期待に反してチームは開幕から6連敗を喫するという厳しいスタートを切りました。前年の活躍者であった岩本勉や今関勝、島崎毅なども相手チームにマークされ、成績が伸び悩む結果に。さらに、西崎幸広が開幕戦での故障により離脱し、金石も初先発で早々と降板してしまうなど、投手陣は危機的状況に置かれました。チームの防御率も悪化し、4.18へと低下してしまいます。

試合の展開

そんな状況下でも、ダイエーから移籍してきた下柳剛が登板し、長いイニングを投げることでゲームを立て直しました。彼は規定投球回数に到達し、チームで2位の9勝を挙げる活躍を見せます。

打撃陣に目を向けると、ブルックスとウィルソンが主力として強力な打撃を披露し、チームの本塁打数もリーグ2位の128本に達しました。しかし、4番を務める落合選手の不振が続き、上田監督の采配に対する選手たちの不満が高まります。シーズン後半には、3度の5割復帰のチャンスがありましたが、どれもこれも失敗し、7月以降はさらに負けが込んでしまいました。

終わりゆくシーズン

9月になると近鉄に追い抜かれ、最終的にはダイエーと同率の4位でシーズンを終える結果となりました。シーズン終了後、チームは大きな変革を迎えます。西崎幸広は石井丈裕や奈良原浩との交換トレードで西武ライオンズに移籍し、金石昭人も自由契約を経て長嶋茂雄監督の下、巨人に移ります。特に金石は、このシーズンで多くの登板数を記録して光を放った選手でした。

このように、1997年の日本ハムファイターズは、期待と不安が交錯する中でシーズンを進めていきましたが、最終的には思わぬ形で幕を閉じました。選手たちの努力と奮闘はあったものの、チーム全体が抱える課題を克服することはできなかった年でした。

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