1998 FIFAワールドカップ・決勝

1998 FIFAワールドカップ決勝

1998年7月12日、フランス・サン＝ドニに位置するスタッド・ド・フランスで行われたFIFAワールドカップ第16回大会の決勝は、フランス対ブラジルの一戦となりました。開催国フランスが、前回優勝のブラジルを3-0で制し、見事に自国開催での初優勝を果たしました。

両チームの決勝への道のり

ブラジル

前回のワールドカップで優勝したブラジルは、まずグループリーグでスコットランド、モロッコ、ノルウェーと対戦。初戦はスコットランドに2-1で勝利し、その後モロッコを3-0で下しました。最終戦のノルウェーには1-2で敗れたものの、グループAの1位通過を果たしました。
決勝トーナメントでは、初戦でチリに4-1で圧勝。続く準々決勝はデンマーク相手に辛勝の3-2、準決勝ではオランダと延長戦を戦い、PK戦の末に4-2で勝ち上がりました。

フランス

開催国のフランスは、グループCでデンマーク、南アフリカ、サウジアラビアと対戦。全ての試合を3-0で勝利し、最終戦もデンマークに2-1で勝ってグループ1位で決勝トーナメントへ。初戦のパラグアイ戦は延長戦で勝利し、準々決勝ではPK戦を経てイタリアを破り、準決勝でクロアチアとの接戦を制して決勝に進出しました。

試合展開

試合当日、ブラジルのスター選手であるロナウドが、決勝前に原因不明の発作に襲われるという予期せぬ事態が発生。医師の診察を受け、試合には出場できることとなったものの、チームには不安が広がりました。

試合は前半27分、フランスのジネディーヌ・ジダンがコーナーキックからヘディングで先制ゴールを決め、続いてロスタイムにも追加点を挙げ、前半で2-0のリードを奪いました。ブラジルはロナウドを中心に攻撃を試みるも、フランス守備陣に阻まれ、なかなか形になりません。

後半に入ると、フランスはDFマルセル・デサイーがイエローカード2枚で退場し、10人での戦いを余儀なくされるも、その後も守備を固め、ブラジルの攻撃を封じ続けました。そして、終了間際の90分にMFエマニュエル・プティがダメ押しとなる3点目を挙げ、試合は3-0でフランスの勝利となりました。

この試合をもってホスト国がワールドカップを制するのはこの時までとなり、以降の大会では実現していません。フランスは自国での初優勝を手にし、サッカーの歴史に新たな1ページを刻みました。

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