1999年のJリーグ ディビジョン2

1999年 Jリーグ ディビジョン2の概要

1999年に始まったJリーグ ディビジョン2（J2）は、Jリーグが2部制を導入して初めてのシーズンでした。このシーズンには、主にジャパンフットボールリーグ（旧JFL）から昇格を目指したクラブや、実業団からの転換を果たした新しいクラブが参加し、J1昇格を賭けた戦いが繰り広げられました。

J2に参加したクラブ

初年度のJ2には合計10のクラブが参加しました。コンサドーレ札幌と川崎フロンターレは、前年のJ1入替戦を経てJ2に加わったクラブであり、特に札幌は唯一の前年からのJリーグクラブです。残りの8クラブは、旧JFLに所属していたクラブが中心で、準会員は川崎とベガルタ仙台の2チームのみでした。この他のクラブは、準会員資格を取得せずに直接Jリーグに参加しており、一部クラブは新たに本拠地を定めるために発足したばかりでした。特に、FC東京と大分は、将来のホームスタジアム建設中だったため暫定的な本拠地を使用しました。

レギュレーションと試合方式

1999年のJ2は、年間制での全チームによる4回戦総当たり形式で実施され、各試合はホーム・アンド・アウェーで行われました。このシーズンでは、上位2チームがJ1に自動昇格するルールが敷かれ、勝ち点は勝利が「3」、延長勝ちが「2」、引き分けが「1」、敗戦は「0」となり、年間を通じての勝ち点によって順位が決まります。また、試合が同点で終わった場合は延長Vゴール方式を取り入れ、さらに延長でも決着がつかない場合は引き分け扱いとなりました。

スケジュールと試合数

このシーズンは1999年3月14日に幕を開け、11月21日の最終節に至るまでの間、全36節で180試合が行われました。週間での試合が主で、中断期間がないため、ほぼ毎週末に試合が開催されました。全体としてミッドウィークにおける一斉開催はありませんでしたが、特定の条件により平日の試合が15試合あり、その中には照明施設がない会場で行われた試合も含まれています。

経営と昇格目標

札幌、川崎、FC東京の3クラブは、それぞれ10億円を超える経営規模を持ち、昇格を強く目指しました。一方、予算が6億円以下のクラブは、将来の昇格に向けた地力を強化することに注力しました。最終的に、川崎がシーズン序盤から安定した成績を収め、無事にJ1昇格を果たしました。FC東京は最終節まで続く激しい競争を制し、2位での昇格を決定づけました。

ホームタウン制度の改正

1999年からは、ホームタウン制度にも変更があり、複数の市区町村にまたがる「広域ホームタウン」の設定が認められるようになりました。この新制度によって、一部のクラブが地域のフットボールファンとのつながりを深めることができました。

結論

1999年のJリーグ ディビジョン2は、新たな試みや競技の進化を示す重要なシーズンであり、昇格を巡る熱い闘いが繰り広げられたことが特徴です。この年の結果は、以後のJリーグの発展にも大きな影響を与えることとなりました。

もう一度検索