19:00の街

「19:00の街」とその背景

1983年1月25日、野口五郎の43枚目のシングル「19:00の街」がリリースされました。この楽曲は、当時放送されていたMBS・TBS系テレビドラマ『誰かが私を愛してる』の主題歌として使用され、その存在感を大いに示しました。また、B面には同ドラマの挿入歌として「誰かが私を愛してる」が収められています。

ヒットの背景

「19:00の街」は、1979年7月にリリースされた「女になって出直せよ」以来、約3年半ぶりにオリコンチャートの週間20位以内に入ったヒット曲となりました。不況を乗り越えたこの楽曲は、ファンからの支持を受け、1983年に行われた「第34回NHK紅白歌合戦」では郷ひろみや西城秀樹との共演を果たし、通算11回目となる出場を果たしました。これは、1981年の第32回以来2年ぶりのカムバックであり、特に注目を集めました。西城が2018年に亡くなったことから、この時の紅白は「新御三家」として最後の共演となりました。

音楽的要素

表題曲「19:00の街」の作詞は伊藤薫、作曲と編曲は名匠・筒美京平が手掛けました。曲の長さは3分41秒で、彼の独特のメロディとリズム感が引き立つ作品です。B面の「誰かが私を愛してる」も同様に、作詞は市川森一、作曲と編曲は筒美京平によるもので、3分40秒の長さになっています。これらの楽曲に共通するのは、筒美の作風に表れる優れたメロディラインと、情感豊かな歌詞です。

音楽史における位置づけ

このシングルは、1983年の音楽シーンにおいても重要な位置を占めています。特に「ザ・ベストテン」でも1980年6月以来、9作品ぶりにランクインするなど、その商業的成功を物語っています。さらに、この楽曲は『GOLDEN☆BEST 野口五郎』や『THE HIT MAKER -筒美京平の世界-』というCD-BOXにも収録されており、今なお多くのリスナーに親しまれています。

結論

「19:00の街」は、野口五郎のキャリアの中でも象徴的な作品であり、そのメロディと歌詞は、多くのファンの心に留まっています。楽曲の持つ情緒とドラマとの連動が、彼の音楽活動に新たな活力を与えたと言えるでしょう。

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