1/1

1/1とは

「1/1」という表記は、文脈によって異なる意味を持ちます。

分数の表記: 分数 n/m において、n = m = 1 の場合を指し、その値は整数1と等しくなります。
日付の表記: 1月1日を意味します。
* ページ数の表記: 書類などで、全1ページ中の1ページ目、つまりそのページのみで完結し、後続のページがないことを示します。

そして、この記事で特に取り上げるのが、1/1スケールです。

1/1スケールとは

1/1スケール（いちぶんのいちスケール）とは、図面や模型などで用いられる縮尺の一つで、実物と全く同じ大きさで作成されていることを意味します。実物大、原寸大とも呼ばれます。

図面における1/1スケール

製品の形状や構造を設計するための図面は、通常、取り扱いやすい縮尺で作成されます。しかし、実際の製品を製造する際には、詳細な納まりなどを確認するため、1/1スケールの図面が必要となることがあります。

かつては、建物に使われる鉄骨など、長さ10mを超えるような大きなものでも、1/1スケールの図面（原寸）が作図されていました。しかし、CADの普及により、データ上で実物大のチェックが可能になったため、実際に1/1スケールの図面が作図されることは少なくなっています。

模型における1/1スケール

図面と同様に、製品を実際に作成する前に、1/1スケールの模型を作成することもよくあります。小さなものだけでなく、鉄道車両や航空機のような大きなものも、構造や性能の検証のために原寸大の模型が作られます。

これらの模型は、形状や構造を模しただけのものをモックアップ（木型）と呼び、最低限の機能を持つものをプロトタイプと呼びます。モックアップについても、現在では3DCADのデータでその機能の一部を代替することが可能です。

マネキン人形や店頭ディスプレイのような商業用の模型、撮影用の小道具や商品サンプルのように実物の代用とする目的でも、実物大の模型が使われることが多いです。

趣味としての1/1スケール模型

趣味としての模型は、実物を縮小する場合が多いですが、1/1スケールのものも存在します。銃器や刀剣のように実物の所有が容易でないものについては、実物大の模型（レプリカ）が所有の対象として作られています。

また、プラモデルのような組立式の模型でも、昆虫や小鳥などの小動物や、銃器類などについては、実物大のものが作られています。人形も等身大のものが作られることがあり、アニメなどの登場人物の人形（フィギュア）でも、究極のアイテムとして等身大のものが作られ、一部のコレクターの間で珍重されています。

さらに、アニメに登場する巨大人型兵器「ガンダム」の1/1スケール模型が制作され、イベントなどで展示されることもあります。

このように、1/1スケールは、図面から模型、さらには趣味の分野まで、幅広い分野で活用されています。実物と同じ大きさで作成することで、より正確な表現や検証が可能となり、その価値は非常に大きいと言えるでしょう。

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