2005年の出版

2005年の出版界の動向

2005年には、出版業界でさまざまな出来事がありました。この年は新しい雑誌の創刊や既存の雑誌の休刊などが相次ぎ、出版の現状を象徴する年とも言えます。ここでは、主要な出来事を月ごとに振り返ってみましょう。

1月

この月は特に大きなニュースはありませんでしたが、その後の春に向けて業界の動きが活発になる予兆が見え始めました。

2月

2月は多くの創刊および休刊のニュースが続々と発表されました。特に注目すべきは、2月8日にコンピューター雑誌『Linux Magazine』が休刊を発表したことです。そのほかにも、映画雑誌『PREMIERE』が休刊となり、男性誌の『UOMO』が新たに創刊しました。この月にはライブドアパブリッシングも設立され、メディア関連の新会社が誕生しました。

3月

3月7日には、女性誌『Glamorous』が創刊され、特に女性向けのファッション誌が注目される時代の到来を感じさせる出来事でした。

4月

4月21日には、雑誌『薔薇族』が復刊されました。オカマ文化などをテーマにしたこの雑誌の復活は、多様な文化の受容を示しています。

5月

5月には山田真哉の著書『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』が発表され、151万部を売り上げるなどベストセラーとなりました。また、同月26日には月刊少年シリウスが創刊され、今後の漫画業界に影響を与えることでしょう。

6月

6月は、いくつかの雑誌が休刊する中、新たに『papyrus』が創刊され、文学青年向けの雑誌として注目されました。また、リリー・フランキーの『東京タワー ～オカンとボクと、時々、オトン～』が200万部を越える売上を記録しました。

7月・8月

この時期も特筆すべき出来事は少なく、8月10日にはケータイ小説『恋バナ』が話題を呼びました。この小説は104万部を売上げ、ケータイ小説ブームの火付け役となりました。

9月

9月29日には、ぶんか社からレディースコミック『無敵恋愛S*girl』が創刊され、女性の恋愛をテーマにした作品への需要を引き寄せました。

10月

この月には大きな業界再編があり、ソフトバンク系の出版社が合併してソフトバンククリエイティブとなりました。同日には、富士見書房も角川書店からの分離が行われました。さらに、10月20日には雑誌『リアルシンプルジャパン』が創刊され、同じく10月28日には女性誌『GISELe』が新たに登場しました。

11月

11月17日には『クーリエ・ジャポン』が創刊され、国際ニュースを扱う雑誌としての役割を果たします。また、20日には藤原正彦による『国家の品格』が250万部を記録し、幅広い人気を得ました。

12月

12月に入ると、平和出版の倒産やいくつかのコンピュータ雑誌の休刊が相次ぎ、業界の厳しい一面も見え始めました。しかし、新たに計画された作品も数多くあり、12月9日には『月刊ComicREX』が創刊されました。これにより、漫画界は今後の発展が期待されます。


2005年は、創刊や休刊などの動きが多く見られたことで、出版業界がどのように変化していくのかを示す重要な年となりました。

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