2006 ワールド・ベースボール・クラシック キューバ代表

2006 ワールド・ベースボール・クラシック キューバ代表

2006年に開催された第1回ワールド・ベースボール・クラシック（WBC）に出場したキューバ代表は、「アマチュア最強」の呼び声高く、その実力を世界に示す大会となりました。政治的な背景から一時は出場が危ぶまれるも、大会では並み居る強豪を次々と打ち破り、決勝戦まで駒を進めました。

大会概要とキューバ代表の活躍

キューバとアメリカ合衆国は国交断絶状態にあり、WBC開催地がアメリカであったため、キューバ代表の出場は当初不透明でした。しかし、大会が始まると、その懸念を払拭するような活躍を見せます。大リーガーを多数擁する各国代表を相手に、キューバ代表は自国のみで選手を構成し、亡命選手は一切含まれていませんでした。

決勝戦では日本代表に惜しくも敗れましたが、準優勝という輝かしい成績を収めました。特に、ヤデル・マルティ（投手）、ユリエスキ・グリエル（二塁手）、ヨアンディ・ガルロボ（指名打者）の3選手は大会ベストナインに選出されるなど、個々の選手の活躍も目覚ましいものでした。

試合結果の詳細

最終成績：準優勝（大会通算成績：5勝3敗）

第1ラウンド：POOL C を2勝1敗で2位通過

3月8日：パナマ戦（9-7で勝利）
ユリエスキ・グリエルの本塁打などで得点を重ね、延長戦の末に勝利。
3月9日：オランダ戦（11-2で勝利）
16安打11得点と打線が爆発し、圧勝。
3月10日：プエルトリコ戦（4-12で敗北）
投手陣が崩壊し、7回コールド負け。

第2ラウンド：POOL 2 を2勝1敗で2位通過

3月12日：ベネズエラ戦（8-6で勝利）
ヨハン・サンタナを攻略し、投手リレーで逃げ切り勝ち。
3月13日：ドミニカ共和国戦（3-7で敗北）
オルティーズらを擁するドミニカ打線を抑えられず敗戦。
3月15日：プエルトリコ戦（4-3で勝利）
相手のミスに乗じて得点を重ね、準決勝進出。

準決勝：ドミニカ共和国戦（3-1で勝利）

7回に逆転し、決勝進出。

決勝：日本戦（6-10で敗北）

初回に4点を先取されるも、エドゥアルド・パレの本塁打などで反撃。しかし、終盤に突き放され敗北。

大会を終えて

2006年WBCでのキューバ代表の準優勝は、世界中の野球ファンに強烈な印象を与えました。亡命選手に頼らず、国内の選手だけで世界の強豪と互角に戦い、決勝まで勝ち進んだことは、キューバ野球の底力を示すものでした。特に、ユリエスキ・グリエル選手は、その後のMLBでの活躍でも知られており、この大会が彼のキャリアの大きな転換点になったと言えるでしょう。

この大会での経験は、その後のキューバ野球に大きな影響を与え、国際大会での活躍を支える原動力となりました。また、多くの野球ファンにとっても、記憶に残る大会として語り継がれています。

関連項目

野球キューバ代表
2006 ワールド・ベースボール・クラシック

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