2006年のアメリカグランプリ (ロードレース)

2006年のロードレース世界選手権第11戦、アメリカグランプリが、7月21日から23日にかけて、カリフォルニア州ラグナ・セカで開催されました。2004年以来、2度目の開催となったこのレースは、カリフォルニア州の大気汚染防止法により、4ストロークエンジンのMotoGPクラスのみが参戦するという形で行われました。

予選では、スズキから参戦していたルーキー、クリス・バーミューレン選手が、キャリア初となるポールポジションを獲得するという快挙を達成しました。2番手にはコーリン・エドワーズ選手、3番手にはケニー・ロバーツJr.選手と、地元アメリカ人ライダーが上位を占める結果となりました。この結果は、アメリカでのMotoGP人気を改めて示すものとなりました。

迎えた決勝レースでは、ニッキー・ヘイデン選手が圧倒的な速さを見せつけました。ヘイデン選手は、前年2005年に続いて2年連続でアメリカGPを制覇し、シーズン2勝目を挙げました。地元アメリカでの勝利に、多くの観客が沸き上がったことは想像に難くありません。2位にはヘイデン選手のチームメイトであるダニ・ペドロサ選手、3位にはマルコ・メランドリ選手と、ホンダ勢が表彰台を独占する結果となりました。ホンダの強さを印象付けるレース展開となりました。

一方、ランキング首位を争っていたバレンティーノ・ロッシ選手は、レース中にエンジントラブルに見舞われ、残念ながらリタイヤを喫しました。ロッシ選手の優勝を期待していたファンにとっては、非常に残念な結果となったと言えるでしょう。このリタイヤにより、ロッシ選手はポイントランキングで順位を落とすことになりました。

今回のアメリカグランプリの結果により、ポイントランキングでは、トップのヘイデン選手が2番手のペドロサ選手に34ポイントの大差をつけました。ヘイデン選手のチャンピオン争いへの有利な展開となりました。しかし、ロッシ選手はノーポイントに終わったため、ヘイデン選手との差は51ポイントにまで広がり、ランキング4位に後退しました。チャンピオン争いは、ますます混戦の様相を呈することとなりました。

この2006年アメリカグランプリは、アメリカ勢の活躍、ホンダの強さ、そしてランキング争いの激しさなど、多くの見所があったレースでした。次戦以降のレース展開にも注目が集まりました。

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