2006年トリノパラリンピック

2006年トリノパラリンピック

2006年トリノパラリンピックは、2006年3月10日から19日までの10日間、イタリア北部の都市トリノで開催された、冬季パラリンピックとしては9回目の競技大会です。正式名称は「第9回冬季パラリンピック競技大会」ですが、親しみを込めて「トリノ2006（Turin 2006、Torino 2006）」とも呼ばれました。この大会は、同時期に同地で開催されたトリノオリンピックと同様、「Passion lives here（情熱はここに息づく）」というテーマを掲げ、世界中のアスリートが情熱的なパフォーマンスを披露しました。

大会を彩る公式マスコットは「ASTER（アステル）」と名付けられました。これは、冬を象徴する雪の結晶をモチーフにデザインされたキャラクターで、大会の雰囲気を盛り上げました。

実施された競技は、冬季パラリンピックの主要種目である以下の4競技です。

スキー: アルペンスキーとノルディックスキーが行われました。ノルディックスキーには、バイアスロン（射撃とクロスカントリースキーを組み合わせた複合競技）とクロスカントリースキーが含まれます。
アイススレッジホッケー: 下肢に障がいのある選手がスレッジ（そり）に乗って行うアイスホッケーです。
車いすカーリング: 車いすを使用する選手によるカーリング競技です。

これらの競技には、世界各国・地域から多くの選手が参加し、雪上および氷上で熱戦が繰り広げられました。

日本選手団の活躍

日本選手団は、このトリノ大会で目覚ましい活躍を見せました。特に、バイアスロンで金メダルを獲得した小林深雪選手や、アルペンスキーで金メダルに輝いた大日方邦子選手など、複数の選手がメダルを獲得し、日本に大きな感動をもたらしました。

日本が獲得したメダルは以下の通りです（獲得数順）。

金メダル（2個）
小林 深雪 （ノルディックスキー女子 バイアスロン12.5km 視覚障害）
大日方 邦子 （アルペンスキー女子 大回転 座位）

銀メダル（4個）
大日方 邦子 （アルペンスキー女子 滑降 座位）
大日方 邦子 （アルペンスキー女子 スーパー大回転 座位）
小林 深雪 （ノルディックスキー女子 バイアスロン7.5km 視覚障害）
東海 将彦 （アルペンスキー男子 大回転 立位）
森井 大輝 （アルペンスキー男子 大回転 座位）

銅メダル（2個）
太田 渉子 （ノルディックスキー女子 バイアスロン12.5km 立位）
* 青木 辰子 （アルペンスキー女子 回転 座位）

大日方邦子選手は金1個、銀2個、小林深雪選手は金1個、銀1個と、それぞれ複数種目でメダルを獲得し、日本の成績に大きく貢献しました。また、東海将彦選手、森井大輝選手、太田渉子選手、青木辰子選手もそれぞれの種目でメダルを獲得し、日本の存在感を示しました。

第9回冬季パラリンピックとして開催されたトリノ大会は、障がいのあるアスリートの競技レベルの高まりと、冬季スポーツの魅力を改めて世界に伝える機会となりました。

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