2007年の横浜ベイスターズ

2007年の横浜ベイスターズの振り返り

2007年は横浜ベイスターズにとって特別なシーズンでした。この年は、大矢明彦監督が指揮を執る1年目であり、彼の監督再登板が注目されました。同監督は1996年から1997年にかけて２年間、チームを指導した実績があり、10年ぶりの復帰でした。

チームは前年に最下位に転落したことを受け、その反省を生かして体制の見直しに取り組みました。大矢監督はヘッドコーチを除くコーチ陣を全員チームOBで固め、「今年は必ず最下位を脱出する」と明言。これにより、選手たちに自信と期待を持たせる努力をしました。

監督就任後には、巨人から仁志敏久選手、ソフトバンクから寺原隼人選手をそれぞれトレードで獲得し、シーズンに向けた戦力を一層強化しました。特に寺原選手は、シーズンを通しての活躍が期待されました。

オープニングゲームでは、前シーズン2位の阪神が開幕から不調に陥ったこともあって、横浜は一時2位に躍り出る場面もありました。しかし、後半戦に入ると投打共にチームのパフォーマンスは失速し、ペナントレースでは巨人、中日、阪神の3チームによる接戦となりました。横浜はクライマックスシリーズ進出を逃しましたが、最終的には勝率5割を維持することに努めました。

最後の試合は10月9日にヤクルトとの対戦でした。この試合で勝利すれば、2001年以来6年ぶりとなる勝率5割復帰がかかっていましたが、惜しくも3対4で敗れ、復帰はならず。しかし、前年の最下位からは大きく進歩し、借金はわずか1にとどめました。

投手陣では、移籍1年目の寺原投手が12勝をあげ、エースとしての地位を確立しました。さらに、ベテラン三浦大輔投手も10勝を挙げ、防御率がリーグ4位に。工藤公康投手も移籍1年目で7勝を記録し、チームの底上げに寄与しました。結果、チーム防御率は4.01でリーグ4位でした。

打撃陣では、村田修一選手が36本塁打を放ち、本塁打王に輝きました。吉村裕基選手も24本塁打を記録し、他のベテラン選手たちも成果を残しました。チーム全体では124本塁打でリーグ4位、打率は.265でリーグ3位となりました。

カード別成績を振り返ると、優勝した巨人とは8勝16敗で負け越しましたが、中日には13勝11敗、阪神には10勝14敗と健闘を見せました。

このように、2007年の横浜ベイスターズは大矢監督の下、昨シーズンからの巻き返しを図りました。短期的な目標こそ達成できませんでしたが、シーズンを通じての成長と改善が見られる一年となりました。

もう一度検索