2009年の台風

2009年の台風

2009年に発生した台風は合計22個でした。そのうち日本に接近したのは7個で、実際に上陸したのは台風18号のみでした。前年の2008年には台風の上陸がなかったため、2年続けて上陸数が少ないという珍しい状況となりました。この年は特に沖縄や奄美などの南西諸島への台風の接近が少なかったことも特筆されます。

気象庁がこの年から発表を開始した「5日先までの台風進路予報」は、当初の想定通りの精度で運用されました。

台風の発生状況

総発生数: 22個
日本への接近数: 7個
日本への上陸数: 1個（台風18号）

月別の台風発生数

(具体的な月ごとの発生数はinputデータから不明のため割愛)

各熱帯低気圧の活動時期

(各熱帯低気圧の活動時期の詳細は各台風の説明を参照)

「台風」に分類された熱帯低気圧

以下に、2009年に発生した各台風の詳細を記述します。

台風1号（クジラ）

国際名: Kujira (クジラ)
フィリピン名: Dante (ダンテ)
発生日時: 5月3日
概要: フィリピンの東で発生し、北東に進みながら勢力を増しました。小笠原諸島に接近後、熱帯低気圧に変わりました。この台風により、フィリピンのビコル半島では集中豪雨が発生し、多くの死傷者が出ました。

台風2号（チャンホン）

国際名: Chan-hom (チャンホン)
フィリピン名: Emong (エモン)
発生日時: 5月3日
概要: 南シナ海で発生し、東に進みながら発達しました。ルソン島北部に上陸し、各地に大きな被害をもたらしました。

台風3号（リンファ）

国際名: Linfa (リンファ)
発生日時: 6月18日
概要: 南シナ海で発生し、台湾海峡付近を通り、中国東部に接近しました。フィリピン、台湾、中国に影響を及ぼしました。

台風4号（ナンカー）

国際名: Nangka (ナンカー)
フィリピン名: Feria (フェリア)
発生日時: 6月23日
概要: フィリピンの東で発生し、フィリピン中部を横断後、南シナ海を北上しました。フィリピンでは記録的な雷雨や竜巻が発生しました。

台風5号（ソウデロア）

国際名: Soudelor (ソウデロア)
フィリピン名: Gorio (ゴリオ)
発生日時: 7月11日
概要: 南シナ海北部で発生し、海南島や雷州半島に接近後、ベトナム付近に上陸しました。フィリピン、中国、ベトナムで洪水による浸水被害が発生しました。

台風6号（モラヴェ）

国際名: Molave (モラヴェ)
フィリピン名: Isang (イサン)
発生日時: 7月16日
概要: フィリピンの東で発生し、ルソン島などに接近後、香港付近から中国大陸に上陸しました。

台風7号（コーニー）

国際名: Goni (コーニー)
フィリピン名: Jolina (ジョリナ)
発生日時: 8月3日
概要: 南シナ海北部で発生しました。中国やフィリピンなどで死者が出ました。事後解析により、この台風の発生日時が台風8号よりも後であることが判明しました。

台風8号（モーラコット）

国際名: Morakot (モーラコット)
フィリピン名: Kiko (キコ)
発生日時: 8月3日
概要: 日本の南で発生し、先島諸島に接近後、台湾に上陸しました。台湾では記録的な豪雨により、甚大な被害が発生しました。

台風9号（アータウ）

国際名: Etau (アータウ)
発生日時: 8月9日
概要: 日本の南海上で発生し、四国・紀伊半島、東海地方・関東地方の南海上を通過しました。西日本および東日本の太平洋側で大雨を降らせました。

台風10号（ヴァムコー）

国際名: Vamco (ヴァムコー)
発生日時: 8月17日
概要: マーシャル諸島付近で発生し、北上しましたが、陸地には接近・上陸しませんでした。

台風11号（クロヴァン）

国際名: Krovanh (クロヴァン)
発生日時: 8月28日
概要: 南鳥島の西で発生し、伊豆諸島や関東地方に接近しました。衆議院解散総選挙の投票時間が繰り上げられる影響が出ました。

台風12号（ドゥージェン）

国際名: Dujuan (ドゥージェン)
フィリピン名: Labuyo (ラブヨ)
発生日時: 9月3日
概要: フィリピンの東海上で発生し、日本列島の南方を北東に進みました。発達せず、海上でのしけ以外に大きな影響はありませんでした。

台風13号（ムジゲ）

国際名: Mujigae (ムジゲ)
フィリピン名: Maring (マーリン)
発生日時: 9月10日
概要: 南シナ海北部で発生し、海南島を通過後、ベトナム北部に上陸しました。

台風14号（チョーイワン）

国際名: Choi-wan (チョーイワン)
発生日時: 9月12日
概要: マリアナ諸島付近で発生し、発達しながら北上しました。小笠原諸島に暴風域を及ぼしました。アラマガン島では島民がサイパン島へ移住する被害が発生しました。

台風15号（コップ）

国際名: Koppu (コップ)
フィリピン名: Nando (ナンドー)
発生日時: 9月13日
概要: 南シナ海北部で発生し、中国羅定市では大規模な洪水が発生しました。

台風16号（ケッツァーナ）

国際名: Ketsana (ケッツァーナ)
フィリピン名: Ondoy (オンドイ)
発生日時: 9月26日
概要: フィリピンの東で発生し、ルソン島を横断後、インドシナ半島に上陸しました。フィリピンやベトナムなどで大きな被害をもたらしました。

台風17号（パーマァ）

国際名: Parma (パーマァ)
フィリピン名: Pepeng (ペペン)
発生日時: 9月29日
概要: カロリン諸島付近で発生し、複雑な進路をたどりながら発達しました。ルソン島に再上陸を繰り返しました。

台風18号（メーロー）

国際名: Melor (メーロー)
フィリピン名: Quedan (ケダン)
発生日時: 9月29日
概要: マーシャル諸島近海で発生し、日本に上陸した唯一の台風となりました。愛知県知多半島付近に上陸後、東海地方・関東甲信地方・東北地方を通過しました。

台風19号（ニパルタック）

国際名: Nepartak (ニパルタック)
発生日時: 10月9日
概要: マリアナ諸島付近で発生し、北東寄りに進みましたが、勢力はあまり発達しませんでした。

台風20号（ルピート）

国際名: Lupit (ルピート)
フィリピン名: Ramil (ラミル)
発生日時: 10月15日
概要: フィリピンの東海上で発生し、発達しながらS字カーブを描いて進みました。沖縄の南海上を通過後、日本に接近しました。

台風21号（ミリネ）

国際名: Mirinae (ミリネ)
フィリピン名: Santi (サンティ)
発生日時: 10月27日
概要: マリアナ諸島付近で発生し、西進してフィリピンに上陸しました。フィリピンやベトナムで洪水などの被害が発生しました。

台風22号（ニーダ）

国際名: Nida (ニーダ)
フィリピン名: Vinta (ヴィンタ)
発生日時: 11月23日
概要: カロリン諸島付近で発生し、急速に発達しました。24時間で80hPaも中心気圧が低下するという記録的な急発達を示しました。2009年に最も勢力が強かった台風です。

各台風名について

アジア名: 各国が提案した名前が使用されます。
フィリピン名: 熱帯低気圧がフィリピン大気地球物理天文局（PAGASA）の管轄エリアに入った際に命名されます。

気象庁が「台風」に分類しなかった熱帯低気圧

(具体的な情報がinputデータにないため割愛)

脚注

(脚注情報がinputデータにないため割愛)

外部リンク

Joint Typhoon Warning Center
台風の番号とアジア名の付け方
Japan Meteorological Agency - Tropical Cyclone Information (日本語)
Digital Typhoon - Typhoon Images and Information
PAGASA - Tropical Cyclone Information for the Phillipines
Tropical Cyclone Information issued by Hong Kong
Tropical Cyclone Information issued by Taiwan
* ウィキメディア・コモンズには、2009年の台風に関するカテゴリがあります。

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