2011年のJリーグ ディビジョン1

2011年シーズンのJリーグ ディビジョン1

この項では、2011年のJリーグ ディビジョン1（J1）のシーズンを振り返ります。この年、Jリーグは19年目を迎え、試合運営の方針に大きな変更はありませんでしたが、3月11日に発生した東日本大震災が試合日程や試合開催時間に大きな影響を与えました。

スケジュールの変更

シーズンの各クラブは3月5日または6日に初戦を迎え、12月3日まで続く予定で306試合が組まれていました。しかし、コパ・アメリカ2011に日本代表が招待されていたため、試合は6月25日・26日の第18節終了まで一時中断し、その期間に振替開催が行われることになりました。震災の影響で、当初予定していた第2-6節（3月11日～4月17日）の日程が中止・延期となり、この代替のスケジュールが新たに設定され、この6試合には「HOT6!」という名称が付けられました。

また、鹿島アントラーズや名古屋グランパス、ガンバ大阪などはAFCチャンピオンズリーグ2011と並行してリーグ戦を戦う状況でした。

参加クラブの動向

2011年シーズンにJ1でプレーしたクラブには、J2から昇格した柏レイソル、ヴァンフォーレ甲府、アビスパ福岡が含まれました。さらに、浦和レッズは駒場スタジアムの改修に伴い、全試合を埼玉スタジアム2002で行うこととなりました。

この年、日本で開催されるFIFAクラブワールドカップ2011に出場権が与えられるため、J1の優勝クラブには特別な意味を持つシーズンとなります。しかし、名古屋やG大阪など他のクラブがもしAFCチャンピオンズリーグの優勝を果たせば、そのクラブに出場権が優先的に与えられることになります。結局、AFCチャンピオンズリーグ2011には日本のチームがすべて敗退し、J1の優勝クラブが開催国枠として出場権を得ることとなりました。

開幕からの展開

開幕から注目を集めたのは、J1復帰を果たした柏と、地震の被害を受けた仙台を中心とした戦いでした。前年のJ2で独走していた柏は、シーズン初の3連勝を達成し、首位を快走しました。仙台も中断明けに逆転勝利を上げるなど活躍し、序盤は上位に位置していました。

しかし、仙台はその後失速し、柏が第29節で再び首位に返り咲くと、最終節で浦和レッズに快勝し、J1初優勝を達成しました。J1昇格1年目での優勝は史上初の快挙とされ、3チームはAFCチャンピオンズリーグ2012出場権を得ました。

下位チームの動き

下位では、アビスパ福岡とモンテディオ山形が開幕から低迷し、特に福岡は開幕9連敗を喫する惨状でした。最終的には2チームとも降格が確定し、福岡は14試合連続未勝利の記録を残しました。残留争いも熾烈で、浦和レッズは第29節で降格圏に沈むも、最終的にギリギリで残留を果たしました。相手の甲府は惜しくも一歩及ばず、再びJ2へ降格することとなりました。

まとめ

このシーズンは震災の影響を受けた大変な日程が続いた中、柏の優勝や仙台の奮闘、そして熾烈な残留争いが展開されました。Jリーグの歴史において特別な位置を占める2011年シーズンは、サッカーの力が地域復興の象徴としても広く認識された年でもありました。

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