2012年カナダグランプリ

2012年カナダグランプリ概要

2012年6月10日にサーキット・ジル・ヴィルヌーヴで開催されたこのレースは、2012年F1世界選手権の第7戦として行われました。予選から決勝まで、ドライバーたちの技術が試される激しいバトルが展開されました。

予選

このレースの予選は大変な混戦となり、レッドブルのセバスチャン・ベッテルが見事にポールポジションを獲得しました。全17台が1秒以内にひしめき合い、全車がQ1からスーパーソフトタイヤを使用することとなりました。特に印象深かったのは、バトンがわずか0.008秒差で小林可夢偉をかわしQ3に進出した点です。

一方、パストール・マルドナドは、Q2の最終アタック中にチャンピオンズウォールでスピンし、ギアボックスの交換を余儀なくされました。このため、決勝では5グリッド降格のペナルティを受けることとなります。

Q3でのベッテルは圧巻の速さを示し、ただ一人13秒台を記録。これにより、彼は今季で2回目、通算では32回目のポールポジションを獲得し、ナイジェル・マンセルに並ぶ歴代5位タイに達しました。

決勝

決勝レースは、気温27℃、路面温度45℃のドライコンディションで行われました。スタート時点での混乱は少なく、レースはスムーズに進行しましたが、フェラーリはスタートが思いのほか良くありませんでした。

2周目のバックストレートで、フェリペ・マッサがニコ・ロズベルグをオーバーテイク。続いて、3周目にはディ・レスタに抜かれ、ロズベルグはなかなかペースが上がりません。6周目には、マッサが自ら単独スピンを喫し、順位を大きく落としてしまいました。

レースが進む中、17周目にベッテルが最初のピットストップを行い、その直後にハミルトンも続きました。ハミルトンがベッテルの前でコースに戻るものの、カナダではタイヤの温まりが悪く、後からピットインしたドライバーが逆転する場面が多々見られました。

20周目にはアロンソがピットインし、タイヤ交換後はハミルトンの前で戻るものの、アロンソは冷えたタイヤでペースが上がらず、ハミルトンにオーバーテイクされました。さらに43周目にはミハエル・シューマッハがDRSの故障に見舞われ、今季5回目のリタイアとなる憂き目に遭いました。

50周目には、トップを走るハミルトンが最後のピットを行い、ここでアロンソは約15秒の差をつけられ、ベッテルはタイヤ交換をしない選択をしましたが、ハミルトンのスピードに圧倒され、自動的に4位となりました。

レース結果

結果、ハミルトンが優勝を果たし、これで7戦合計で7人目のウィナーとなりました。2位にはロマン・グロージャン、3位にはセバスチャン・ペレスという若いドライバーが表彰台に上がりました。今回の勝利により、ハミルトンはドライバーズポイントでもトップの座に立ちました。

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ランキング

第7戦終了時点でのドライバーおよびコンストラクターのトップ5ランキングについても触れておきます。
このレースは、若手ドライバーたちの台頭を示す貴重な機会となりました。

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