2012年ロンドンオリンピックのバドミントン競技

2012年ロンドンオリンピック バドミントン競技

2012年ロンドンオリンピックのバドミントン競技は、ウェンブリー・アリーナで2012年7月28日から8月5日にかけて開催されました。男子シングルス、女子シングルス、男子ダブルス、女子ダブルス、混合ダブルスの計5種目が行われ、総勢172名の選手が参加し、熱戦を繰り広げました。

試合形式

この大会では、オリンピックのバドミントン競技として初めて、グループリーグと決勝トーナメントの2段階に分けて試合が行われました。すべての試合は3ゲームマッチで、2ゲームを先取した方が勝利となります。各ゲームは21点先取制で、20点オールになった場合は2点差をつけるか、29点オールになった場合は30点目を先取した方がゲームの勝者となります。組み合わせ抽選は、2012年7月23日に行われました。

選考方法

オリンピック出場選手は、2012年5月3日時点での世界バドミントン連盟（BWF）ランキングに基づいて選出されました。このランキングは、2011年5月2日から2012年4月29日までの1年間に選手が獲得したランキングポイントによって決定されます。

各国オリンピック委員会（NOC）からのエントリー上限は、シングルスが各種目3名、ダブルスが各種目2組（4名）までと定められています。シングルスでは、ランキング上位4位以内に3名以上がランクインしている場合は3名、16位以内に2名以上がランクインしている場合は2名、それ以外の場合はランキング順に38名の出場枠が埋まるまで各国1名ずつが出場できます。ダブルスでは、ランキング上位8位以内に2組以上がランクインしている場合は2組、それ以外の場合はランキング順に16組の出場枠が埋まるまで各国1組ずつが出場できます。また、5つの大陸連盟において、各種目にエントリー資格を満たす選手がいない場合は、ランキング最上位の選手またはペアが大陸代表として選出されます。

競技日程

競技はイギリス夏時間（UTC+1）に基づいて行われました。

競技結果

(国・地域別のメダル獲得数についての詳細は、省略します。)

無気力プレーによる失格

女子ダブルスのグループリーグにおいて、決勝トーナメント進出が決定していた一部のペアが、決勝トーナメントの組み合わせを有利にするために故意に敗北しようとする無気力試合を行うという事態が発生しました。

A組では、すでに決勝トーナメント進出を決めていた中国の王暁理・于洋組と韓国の鄭景銀・金荷娜組が対戦。この試合に勝つと、準決勝で同じ中国の趙芸蕾・田卿組と対戦する可能性があったため、双方とも露骨に敗北を狙い、無気力な試合を展開しました。C組のインドネシアのメイリアナ・ジャウハリ・グレシア・ポリイ組と韓国の河貞恩・金旼貞組の試合でも同様の行為が見られました。選手たちは、シャトルをネットに打ち込んだり、サーブをわざと外したりするなど、相手にポイントを与えるプレーを繰り返しました。

世界バドミントン連盟は、これらの行為が選手行動規範に違反する「勝つための努力を怠る」行為であり、「スポーツ精神に反する明白に有害な行為」であると判断し、問題を起こした4ペア8名を失格処分としました。その結果、グループリーグで敗退していた4ペア（ロシア、カナダ、オーストラリア、南アフリカ）が繰り上がりで準々決勝に進出することになりました。

この騒動を受けて、ブルガリアの選手からは「中国選手は過去に自国選手同士の対戦を避けるために20回も勝負を操作したことがある」という証言が飛び出しました。また、ドイツの選手からも「2008年のトーマスカップで韓国が強いチームとの対戦を避けるためにイギリスに意図的に負けたことがある」という批判が上がりました。スポーツ評論家も「予選リーグ制度を導入した時点で、決勝トーナメントの相手を選ぶ事態が起きることは予想できた」とコメントしています。

騒動後、韓国は当初、当該選手に厳しい処分を科す構えを見せていましたが、騒動の沈静化とともに処分を徐々に緩和し、最終的には撤回しています。

関連項目

2012年のスポーツ

脚注

(脚注は省略します)

外部リンク

国際オリンピック委員会 - 2012 バドミントン公式結果
Badminton - London 2012 （英語）
ロンドンオリンピック2012 バドミントン - JOC （日本語）
ロンドンオリンピック - 日本バドミントン協会 （日本語）
2012 Olympics - tournamentsoftware.com （英語）
2012年ロンドンオリンピックのバドミントン競技 - Sports-Reference.com (Olympics) のアーカイブ (英語)
2012年ロンドンオリンピックのバドミントン競技 - Olympedia（英語）

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